山にたつ樹木には、
木霊(こだま)が宿っているという。
山にたつ樹木の木霊には、
けがれない清らかな生命が
宿っているという。
上棟式の儀式は、
清らかな木霊の生命を、
人の住まいへと移っていただく
儀式なのだと聞いたことがある。
山の木を伐り出し、
家づくりのいっさいを司る人を、
元山(もとやま)と言うそうだ。
木を棟梁に手渡すのも
彼の重要な役目の一つだという。
上棟した家には五色の旗をたてられた。
破魔矢は鬼門の方向に向けてたてられた。
儀式に参列したのは、
元山人(もとやまびと)と
棟梁と建主と設計者の六名でした。
素足にわらじを履いた
元山人(もとやまびと)を先頭に、
棟梁と設計者と建主が続き、
米と塩と酒と水で清められた
祭場に参列しました。
棟梁がわらじの鼻緒を
ノミで切ることで
儀式がはじまりました。
棟梁が祝詞を奏上し、
家族の健康と安全と繁栄、
そして工事の無事完了を祈願しました。
そのあと参列者によって
四方に米と塩と酒を散じ、
棟梁によって四方が金槌で打たれ、
その打たれた響によって、
建主とその家族、親戚、工事関係者の
健康と繁栄が祈られました。
少し時間をおいて、
直会(なおらい)が建主様、棟梁、職人さん、
直井建築工房スタッフの方たちと、
上棟した建物の下で
おごそかに楽しくおこなわれました。
建主さまに感謝いたします。
山泰荘の上棟式は
昨年の11月19日のことでした。
その様子を年が明け,
しばらくたった今日に、
報告するのもどうかと思いましたが、
大切なお祝い事なので、
この記事を書かないことには、
日日日影新聞が、
前に進めないと考え、
思い切って記事にしてみました。
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こうしている間にも
棟梁は工事を着々と進めています。
僕は、工事のための施工図を書いています。