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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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月光殿の修理報告書に出会いました。

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昨年の1213日付けの

日日日影新聞の紙面に

護国寺の境内に建つ重要文化財

「 月光殿 」についての記事を書きました。

月光殿の建築を見学してから

日本建築学会図書館に行き、

月光殿の修理報告書を探しに行きましたが

残念ながらありませんでした。

新しい年を迎えた、

1月の中ごろ、

構造の相談をするために

駒込の山辺構造事務所の

山辺さんを訪ねました。

ひととおり打合せが終わり、

帰ろうと入り口のドアを開けようとしたら、

ドアに月光殿のポスターが

張られていることに気がつき驚き!、

山辺さんに

「このポスターどうしたんですか?」

と聞いたら、

「いやうちの事務所で

免震構造の設計をやったんだよ」

と話されました・・・。

もしや!と思い、

打合せテーブル背面の本棚を探したら

「護国寺月光殿保存修理報告書」が

あるではありませんか!

月光殿に

なぜ興味があるかとひととおり説明し、

この報告書を借りて帰りました。

そして数日後の打合せで返却しました・・・。

求めていればどこかで出会う・・・、

と言いますが、そんなことも

たまにはあるんだなあ・・・と

心の中でつぶやきました・・・。


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月光殿の図面を入手できましたので、

図面上で

美しいプロポーションを確認できそうです。


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by y-hikage | 2020-01-30 18:45 | 建築巡礼 | Comments(0)

会津若松で講演の機会をいただきました。

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先週の124日の金曜日、

福島県会津若松で

講演する機会をいただきました。

(主催:福島県)

講演のテーマは

「日本建築」と

「会津桐の日本建築への活用」について・・・。

講演のテーマの主題が「桐」でしたが、

今まで建築に桐を使用したことは一度だけ・・・。

なので

桐について語ることは難しかったので、

木造住宅を設計するうえで

「木」に対してどのような考えを

抱いているのか実例を紹介するかたちで

講演させていただきました。

講演会は2部に分かれていて、

前半は

日影良孝のつたない講演。

後半は

パネルディスカッションがおこなわれました。

このパネルディスカッションは、

桐を利用する大工さん・設計士。

桐を生産する生産者によるもので

合計8人の対談でした。

桐の建築利用の可能性や事例、

桐を建築材とした場合のコストなど、

話題が具体的でとても勉強になりました。

今まで僕にとって

「建築材としての桐」は

選択の引き出しの中になかったのですが、

「桐の利用」は

大きなテーマになりそうで楽しみになりました。


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講演の翌朝の鶴ヶ城・・・。

雪のない会津若松でした・・・。


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お土産にいただいた「葵餅」

くるみの味とやさしい黒糖の味が

ふんわりとした餅を

包んでいてとっても美味しいです。


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by y-hikage | 2020-01-28 11:27 | 森の中と町の中で | Comments(0)

新しい帛紗(ふくさ)を買いました。

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お茶のお稽古をはじめたのは昨年の四月・・・。

新しい年を迎えたので

新しい帛紗(ふくさ)を買いました。

新しい帛紗を買ったわけは、

一枚目の帛紗が

縮んでヨレヨレになったからです。

縮んだ理由は水で洗ったからでした。

水で洗っただけではありません。

製図室にアイロンがなかったので、

折り目をつけるために水で湿らせ、

本を重しにしたりしたからでした。


帛紗を水で洗ったら縮んでしまいました

・・・と

先生に相談したら、

帛紗は洗ってはいけませんと言われました。


お茶のお稽古の最初は

帛紗のたたみ方から教わりました。

最初の頃は帛紗の意味がわかりませんでした。

ましてや帛紗さばきを

何のためにするのかもわかりませんでした。

ものを知らないことは、

時に

まとはずれな思い込みをするものです。

僕は帛紗の意味を知らないことで

帛紗を雑にあつかっていたことを

徐々に知っていきました。

帛紗は茶道具や空間を

清めるもので

神聖なものであるということを・・・。


茶道辞典(淡交社刊)に

帛紗の意味をこう書いています・・・。


帛紗

帛紗(ふくさ)古くは帛紗物といい、茶道具を拭い清め、器物拝見の際、その下に敷くのに用いる。

紹鴎時代から帛紗はあり、綾地で寸法も種々あったものを、利休が小田原出陣の際、妻宗恩が棗を包んで送った帛紗の寸法を一定とした。

30㎝角の三方を縫って一方をわさにしてある。

布地は利休の弟子塩瀬宗味の工夫により用いるようになった塩瀬をはじめ、羽二重・斜子・名物裂など。

専門仕立職人として千家十職の一家土田友湖が有名。


帛紗さばき

茶器を清めるために帛紗を折りたたむ所作をいう。

真・行・草のさばき方があり、器物の扱いによってさばき分ける。




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上が古い帛紗・・・。

下が新しい帛紗・・・。


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ところで昨年、

製図室の近くの骨董屋さんで

貴重な帛紗をみつけたので買いました

「寿 今日庵」と書かれた箱。

この「今日庵」という文字に

目を奪われました。

箱の中の帛紗は

素人の僕が見ても触っても

上等なものだとわかりました。

ただし寸法が小さく女性用のものでした。


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「寿 今日庵」と書かれた

箱の中に入っていた帛紗。


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茶道辞典は

お茶のお稽古を

はじめるずっと前に買った本です。

なぜ茶道辞典の本があるかというと、

茶室の設計の参考にするためでした。

茶室をはじめとする

数寄屋建築に興味があるため

茶室の本は山のようにもっています。

茶道辞典はその中の一冊でした・・・。

この本がお稽古の役にたつなど、

以前は思ってもいませんでした。


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by y-hikage | 2020-01-22 15:33 | お茶のお稽古 | Comments(0)

10回目のお茶のお稽古


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昨日、お茶のお稽古がありました。

初釜もお稽古のうちにいれると

10回目のお稽古になります。

午前中に、濃茶での客のお稽古があり、

午後は新年会となりました。

途中、

本堂でご住職にお経を読んでいただきました。


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床の間に飾られた

巨大なみかん「晩白柚(ばんぺいゆ)」


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濃茶のかわいいお菓子


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新年会の主役は

手作りの参鶏湯(サムゲタン)でした。

はじめて食べたサムゲタン・・・、

とてもおいしかったです。


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本堂の床飾り

書は誠拙周樗によるもの。

誠拙周樗(せいせつ しゅうちょ、延享2年(1745- 文政3年(1820))は、江戸時代中期から後期にかけての臨済宗。無用道人と号し、諡号は大用国師。 鎌倉円覚寺仏日庵の東山周朝に師事してその法を継ぎ、1783天明3年)円覚寺前堂首座に就任した。晩年は京都相国寺に移っている・・・

と資料に書かれています。


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本堂には

仏手柑(ブッシュカン)が飾られていました。


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お経のあとにご住職から

お守りと絵馬をいただきました。

絵馬は、

画家の山下まゆみ氏が描いたネズミの絵。

今年はネズミ年・・・。

時がたつのははやく

もうじき1月も終わります・・・。



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by y-hikage | 2020-01-22 14:07 | お茶のお稽古 | Comments(0)

北鎌倉の家のわらぼっち

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北鎌倉の家で

先日の日曜日(112日)に

建築雑誌の取材がありました。

北鎌倉の家では毎年冬になると

玄関の庭先にわらぼっちが作られます。

草木を守る伝統的な習慣ですが、

庭先で遊ぶ

愛らしい座敷わらしのように

思えてしょうがありません(笑)。



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by y-hikage | 2020-01-16 16:50 | 北鎌倉の家 | Comments(0)

初釜でお茶碗が当たりました。

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15日の初釜では

お食事がすんだあとにくじ引きがありました。

お盆にうえに

先生からの贈り物である

扇子とくじが人数分のせられ、

生徒さんたちが扇子とくじを手に取り

手渡しで隣にまわしていきました。

ほぼ最後の順番で僕も同じように

扇子を手にとりくじを選びました。


くじを広げてみたら「1」と書いてありました。

一番いいお品を示すものでした。

その一番のお品は「お茶碗」でした。


僕のような初心者がはじめての初釜で

お茶碗をいただいて

いいのだろうかと思い、

恐縮する気持ちでいっぱいになりながら

ありがたく頂戴いたしました。


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くじ引きの「 1 」


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先生からの贈り物である

扇子とくじ引きで当たったお茶碗


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説明書きにお茶碗の名前は

「 太公望 」と書かれてありました。

先生がこのお茶碗を選ばれた理由は確か、

令和二年の歌会始のお題が

「望(のぞみ)」であったからと

話していたように思います。


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太公望(呂尚・りょしょう)は、

紀元前十一世紀頃の古代、

周の軍師、斉国の始祖です。

ある日、周の文王が狩猟に出ると、

黄河の支流のひとつである

渭水(いすい)のほとりで

釣りをしている呂尚に出会いました。

二人は語り合い、文王は

「吾が太公が待ち望んでいた人物である」

と喜びました。

呂尚は文王に軍師として迎えられ、

太公望と称しました。

呂尚は文王を助け

殷(いん)を滅ぼし

周王朝の成立に貢献しました。


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「太公望 茶碗」は

宮内庁「詠進歌」令和二年歌会始のお題

「 望 」をテーマに造られたお茶碗です。

美濃いちい窯・横井清秀氏によるものです。


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はじめての初釜・・・。

とても縁起のいい令和二年の初釜となりました。



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by y-hikage | 2020-01-11 10:08 | お茶のお稽古 | Comments(0)

初釜のこと その二

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15日の初釜は

午前10時半ぐらいからはじまりました。

15人ぐらいの生徒さんたちが

八畳の茶室と広縁にびっしりと座りました。


最初は先生による初炭の炭手前。

次に主菓子をいただき、

先生のお点前による濃茶をいただきました。

濃茶の次はゆっくりとしたお食事・・・。

お食事が終わって一息ついたころに、

くじ引きがはじまりました。

くじ引きがあるなんて、

想像もしませんでした。

そして最後に薄茶をいただきました。

この薄茶のお点前は、

参加している生徒さんが

一人一人順番にお点前をして

お茶を点てるという仕組みでした・・・。

順番が回ってこないことを祈りましたが、

全員が必ずお点前をするということなので、

ほぼ最後の順番で

お点前がまわってきました。

生徒さんの中で

まちがいなく僕は初心者・・・。

(それでももう9か月がすぎました)

みなさんの笑顔とご指導のもとで

無事お茶を点てることができました。


お茶のお稽古は、

先生に見守られつつ指摘を受けながら、

お点前の練習をしていきます。

その間は、当然メモなどとれるわけはなく、

ひたすら耳で聞いたことを

手や体の動きに反映することで

覚えていくしかありません・・・。

でなければ、

他の生徒さんのお点前を

見て覚えるしかありません・・・。

この「見て覚える」ことがとても勉強になります。

今回の初釜では、

ベテランの生徒さんのお点前を

たくさん見ることができました。

「綺麗なお点前」にほれぼれするし、

ひとりひとりのお点前のかたち(動き)が

微妙にちがうところも

見逃すことはできませんでした。


お点前は、その人の個性がでるんだ・・。

今回の初釜でそのことを学びました。



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床の間の正月飾り


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及台子に置かれた銀色の茶道具


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お食事


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薄茶のときのお菓子と金色のお盆


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銀色の蓋置と漆塗りの炉縁

お釜の蓋の丸いつまみも銀


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生徒さんたちが順番に薄茶を点てています。

このやりかたの名前を忘れました。

お茶のお稽古の様子を

記事にすることの難しさはここにあります。

すべてに意味があり

そのすべてに呼び名があるように思います。

(・・・建築と同じです・・・)

よって軽々しく文字にできない

もどかしさを感じます。

表面的な学びはすぐにはがれるので、

じっくりと時間を

かけていくしか方法はありません。



などと難しいことを書いていますが、

単純にお茶のお稽古は楽しいのです・・(笑)。



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by y-hikage | 2020-01-10 11:28 | お茶のお稽古 | Comments(0)

初釜のこと その一

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お茶の世界に導いてくれた本、

「日日是好日(森下典子著)」の

第四章に「初釜」という項があります。

この項を読み、

「初釜」の場面を想像したとき、

冬の冷たい新鮮な空気が

身体をすうーっと

抜けていったことを忘れることができません。


だから2020年に年が明けた

15日の初釜はとても楽しみでした。

年末ぎりぎりに

階段で転んで口の中と足に怪我をしたので、

はじめての初釜の参加を

前日まであきらめかけていたのですが、

参加して本当によかったと思いました。


今日、この記事を書くためにあらためて

「日日是好日」の中の

「初釜」の項を「先生のおじぎ」まで

通しで読んでみました。

15日に参加させていただいた初釜の場面と

ちがうところはたくさんありますが、

最初に読んだときの文章が、

より現実的な映像に

育っていることが自分でもわかりました。


そのまま読んでみます・・・。


  • ※ ※ ※ ※


初釜は、年明けの「稽古始め」だが、実際にはふだんのようなお点前の稽古はない。生徒全員で先生と新年のご挨拶をし、おせち料理をごちそうになり、それから先生のお点前でお茶をいただく。つまり、新年の始業式である。


私とミチコは初めて着物を着て、昼前にそろって先生の家に行った。いつものように「こんにちは」と玄関を開けると、中はしーんと静まりかえっていた。水を打ったたたきに、草履がずらっとならんでいた。


水曜日にお稽古している五人の奥さんたちは、もうそろっていた。ひそひそと声がして、青磁色の着物に金茶の帯をしめた中年の女性が、こちらをのぞいて会釈した。ふだんとはちがう、そのフォーマルな雰囲気に、学生の私たちは思わず固くなった。


初釜の稽古場は、おろしたてのシーツのようにすがすがしく、晴れやかだった。床の間の柱には、真っ青な竹の花入れが掛かっていて、紅白二輪の椿のつぼみが生けられ、大きく輪に結んだ長い柳の枝が大胆にしだれていた。掛け軸には、「鶴舞」とか「千年」という文字が見えた。床の間の真ん中に白木の台が置かれ、黄金色の小さな米俵が三つ積んであった。


(これが、「日本の正月」というものか・・・)


お点前をするいつもの場所に目をやった。そこに飾られた茶道具に、私は思わず目を奪われた。


二本柱のすっきりした大棚。冬の清らかな白い光の中で、艶やかに光る黒塗りの棗や炉縁の金の蒔絵。


(漆の黒って、なんて大人っぽいのだろう)


乳白色の水指に描かれたトルコブルーの鶴。


火箸の頭についた小さな松笠の飾り・・・。


「伝統」とは古くさいものだと思いこんでいたが、そうではなかった。本物の伝統は、モダンで斬新だったのだ。私はその時、「ジャポニズム」にあこがれた百年前のフランス人の「目」になって日本という「異国」を見ていた。


武田先生は裾模様のある淡いクリーム色の一つ紋をゆったりと着て、畳に両手をついていた。


「みなさん、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。この一年も、一生懸命ご精進くださいね」


私たちは扇子を前に、


「今年もよろしくご指導ください」


と、口々に言って、全員で顔を上げる。挨拶が終わると先生は、


「さあ、それじゃ、私がお点前します。ちゃんと見ててくださいね、私も間違えるんですから。ふだん、皆さんに注意してるけど、自分は口ばかりで、できないんですよ」


笑いが起こり、座の空気がふっとなごんだ。先生は水屋へ消えた。



生徒七人が、静かに、先生の登場を待っていた。


先生が初釜で披露するのは「濃茶点前」である。「薄茶」をカプチーノとするなら、「濃茶」はエスプレッソのようなもので、抹茶の種類も異なるし、お点前も上級になる。薄茶は一人一碗ずつ点てるが、濃茶は数人分を一碗にまとめて練り、みんなで少しづつ飲み回すものだ。


障子が開いた。


先生は両手を膝の前にそろえて置き、私たち生徒をちゃんと見て、自然にすうーっと頭を下げ、一瞬止まったと思うと、おもむろに頭を上げた。


それだけだった。なのに胸を突かれた。


鳥がほんの一瞬、きゅっと小さく身をすぼめたと思うと、ふわりと元に戻る仕草をする。それに似ていた。


先生は今、私たちに「敬意」を表した。謹み深く、謙虚に、それでいて卑屈さがなかった。


おじぎは、ただ「頭を下げる」ことではなかった。頭を下げるというシンプルな動きに、あらゆるものが含まれていた。「形」そのものが「心」だった。いや、「心」が「形」になっていた。


(このことか・・・)


それまで、何度も武田先生のおじぎを見てきたけれど、その時初めて、母の言った「おじぎがちがう」という意味がわかった。



「日日是好日(森下典子著)」


第四章「初釜」~「先生のおじぎ」から



  • ※ ※ ※ ※

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by y-hikage | 2020-01-09 11:58 | お茶のお稽古 | Comments(0)

今年の初詣

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14日の午後4時すぎたころ

初詣に行きました。


初詣の神社はいつもの鎌倉鶴ケ丘八幡宮です。

逗子に住み始めてから

25年ぐらい(?)になるので

約25回目の初詣です・・・。


いつもは混雑をさけて

115日前後に行くのですが

今年はめずらしく、

はやめの初詣でした。

大行列になることは承知なので、

ただぼんやりと

人の流れにまかせて進むだけでした・・・。

そのあいだ何を考えているかというと

たぶん何も考えていないので、

僕にとっては

とてもめずらしい時間です。



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今年のお賽銭は、

お財布の中にあった小銭を組み合わせました。

僕の誕生日は1月3日なので、

「3」を僕の数としています。

なので

1円を三枚、

10円を三枚

をお賽銭としました。


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「 二礼 二拍 一礼」


この間も何も祈ることはありません。

鶴ケ丘八幡宮ではいつもそう・・・。

なんとなくこの場所に来て、

なんとなくこの場所から帰っていく・・・。

それが僕の初詣のような気がします。

鶴ケ丘八幡宮の場合は・・・。


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by y-hikage | 2020-01-08 13:21 | 鎌倉・逗子・葉山で | Comments(0)

2020年1月1日と1月2日と1月3日の富士江の島

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あけましておめでとうございます。

みなさまの

ご健康と

ご多幸を

心よりお祈りいたします。

202011日・・・。


今日は、朝RUNのあと

昼前に逗子海岸を散歩しました。

富士山がうっすらと見えていました。

すべての人たちにとって

良い年になりますように・・・。



  • ◎ ◎ ◎ ◎

そして翌日の今朝(12日)は、

昨日の朝よりも

富士山がきれいに見えました。

逗子マリーナの堤防に近づくと、

たむろする若者たちに

記念撮影を頼まれました。

そのお返しにと、

僕のことを写真に写してくれました。



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気象庁が発表している

今朝の日の出時刻は651分です。

その時刻20分前ぐらいから

空が明るくなってきます。

今朝も6時から走りはじめました・・・・。


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さて明日の富士山は

どんな姿で

朝日に浮かび上がることでしょう・・・。



◎ ◎ ◎ ◎




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  • ◎ ◎ ◎ ◎


そして三日目の13日の空は、


雲ひとつない朝になりました。


富士山がくっきりと見えました・・・。


富士山は


ひとつとして同じ表情がないように思います。


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堤防で

まったく意味のないポーズで

全身ナイキの

自分を撮ってみました(笑)



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飯島公園


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逗子マリーナ


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天照大神社にのぼる180段の階段。

朝RUNでは決まってのぼる階段。


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天照大神社は

室町時代初期にはここに鎮座していたとされ、

小坪村の正式な鎮守の社です。


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朝RUNではここで参拝するのが決まりです。

健康のことや

現在進行している設計のことを思いながら

祈ります。


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今朝も小坪港はおだやかでした・・・。


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昭和25年ごろの小坪港



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毎年かわらないテーマ、


「 静かに、地道に、ていねいに 」



心の中で唱えながら今年も


毎日を大切に生きていこうと思います・・・。




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by y-hikage | 2020-01-01 13:09 | 朝RUNの風景 | Comments(0)