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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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カテゴリ:大町の家( 62 )

門の仮組

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昨日、大町の家の正門の仮組を確認するために

静岡県沼津市の平成建設に行きました。

様々な試行錯誤の上に

決定した屋根のフォルム・・・。

この屋根下地の上に銅板が葺かれます。

棟はいぶし瓦です。

右側の新規の塀は、

古い袖塀の意匠をヒノキで

完璧に引用しています。

古いほうの正門は総ケヤキで、

最終的に古色塗りで統一します。

仮組の確認が完了したので、

一旦全解体し

鎌倉の現場で正式に組み上げます。


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by y-hikage | 2018-05-08 12:12 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家の門の屋根

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大町の家の正門は、

福井県に建っていた門を移築する計画です。

解体前の門は瓦葺でしたが、

銅板の一文字葺きに変更し

棟を瓦とする設計にしました。

この場合、

屋根の軒付(軒先)の意匠が

重要になることが、

設計を進めていくうちにわかってきました。

そしてわかってきたと同時に、

設計が非常に難しいこともわかってきました。

意匠的な目標は、鎌倉に建つ

本覚寺の手水舎の屋根ですが

なかなかその域に

到達することができません。

そこである程度図面を書きながら、

実物の門の屋根に

仮設で原寸の軒付のかたちを

実際に設置し検討することにしました。

設置してははずして、

作り直しては設置し・・・、

その作業を大工さんと進めています。

銅板の屋根の棟には鬼瓦がのるため、

鬼瓦とのバランスも重要で、

瓦と銅板葺きの工事を担当していただく、

静岡県藤枝市の渡邊商店さんに

実物大の鬼瓦の模型を

屋根にのせていただき検討しています。


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移築する門には

両脇に袖塀がついています。

中央の柱の上に乗る

冠木(かぶき)と呼ばれる桁に

門の屋根がのります。


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設計の参考のために

門だけが掲載されている本を買いました。

暗中模索の現在、

頼れるものはなんでも頼ります。


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袖塀を修理している大工さん。

傷んでいる土台などを新しい材料に変更します。


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原寸の軒付を設置した門の屋根・・・。

軒付の高さや

反り具合・箕甲のバランスなどを見ながら、

美しいかたちになるまで

繰り返し造ります・・・。


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やっと美しいかたちが見えてきましたが、

鬼瓦をのせたところ、

そのとりあいが悪く再度造り直しです。


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鬼瓦の模型をのせる渡邊商店の渡邊さん。


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屋根のかたちが決まるまでもう一息です。

屋根のかたちが決まったら、

垂木まですべて解体し現場で組みなおします。



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大町の家の現場では、

造園工事が進行中です・・・。





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by y-hikage | 2018-04-19 11:39 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家の手漉き和紙

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鎌倉の大町の家の障子の紙は、

建主さんのこだわりで

福井県の越前和紙が張られました。

この大町の家のための

職人さんが漉いてくれた手漉き和紙です。

既製品の障子紙では得られない

職人の伝統技術が

うみだす柔らかい光が

空間に深みを与えてくれました。



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by y-hikage | 2018-04-17 16:10 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家のかまど

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大町の家の別棟に建つ

鉄筋コンクリート造の倉庫には、

料理を煮炊きするかまどが造られます。

そのかまどのデザインと製作は、

奈良県宇陀市の

宮奥左官工業さんがおこないます。

4月に入って

わざわざ奈良県から

鎌倉に来て製作をはじめています。


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模型写真の右上の小さな別棟が倉庫で、

この中にかまどが設けられます。


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かまどの製作は、

宮岡さんと

宮岡さんと旧知の仲の

茨城県古河市の

左官職人・白石さんがおこなっていました。

白石さんには以前、

僕の設計の住宅で漆喰などを

塗っていただいたことがあります。

大町の家の現場で

まさか再会できるとは

思ってもみませんでした。


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かまどを造っているのを見たのは初めてです。

全体のかたちを塗り上げて、

しばらく時間をおいて乾燥してから、

仕上げるとのことです。

完成が楽しみです。


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by y-hikage | 2018-04-06 11:25 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家の現在・その2

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大町の家は、

前回の記事から変わらず

建具の製作が進められています。

現場の様子を一部モノクロの写真で

表現してみました。

全体的に谷崎潤一郎の

陰翳礼讃の世界に近づきました・・・。


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by y-hikage | 2018-04-05 17:12 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家の現在・その1

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大町の家は、

木工事を含めて8割方完成し、

現在、

木製建具の製作と設置が進められています。

木製建具の図面は、

先日まで書き続け

おそらく書いていない

建具の図面はないかと思われます。

なにしろ建具の数が多く、

外部の格子戸が104か所、

網戸が104か所、

ガラス戸を含む

内外の木製建具が106か所、

障子が31か所ありますので、

( 本数ではなくか所数 )

書き忘れがあるかどうかさえも

わからなくなります。

現在、

正門の着工が急がされておりますが、

僕の門の図面をもとに

山辺構造設計事務所の鈴木さんが

構造検討を進めているところです・・・。



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by y-hikage | 2018-03-20 10:46 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家・門の実測 その4・・箕甲をみつけました。

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大町の家の門の屋根の見本となる

箕甲のついた屋根の実例を探していたら、

思わぬ場所でイメージにあった実例を

みつけることができました。

その場所とは

鎌倉駅近くの本覚寺の境内・・・。

( いつも大町の家の現場に行くときに

決まって通る境内です・・・ )

本覚寺の境内に建つ

手水舎(ちょうずや)の屋根は、

大町の家の門の屋根の意匠そのものでした。

銅板一文字葺きで棟を瓦としています。

大きさのちがいはありますが、

全体の比例が似ているようにも思いました。

しかもこの本覚寺は

建主さんの菩提寺です。

なにかの御縁を感じました・・・。


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大町の家の門の図面を完成させました・・・。

屋根の反りの表現は

まだ図面に反映させていません。

屋根は銅板一文字葺きとし、

軒先は折下げ唐草としています。

棟はいぶし瓦としています。

門と左右の袖塀は移築となり、

三寸五分勾配に配置された新しい塀は、

移築する袖塀の意匠を

そのまま継承することにしました。

上の図面は正面図・・・。


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新しい塀の立面図


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断面・立面図


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平面図


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屋根伏図


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門の天井伏図

〇〇 〇〇  〇

日本建築では天井伏図が

建築を解く重要な図面となります。


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袖塀の天井伏図・・・。

〇〇 〇〇  〇 〇

門の設計は新しい挑戦です。

知らないことに挑戦することで、

疑問の世界が広がります。

それは建築の視野が広がることを

意味するのでわくわくしてきます。



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by y-hikage | 2018-03-12 15:24 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家・門の実測 その3・・事例を探して

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大町の家の門を設計しているせいか、

最近、町を歩いていると

門ばかりが気になります。

特に屋根が

箕甲(みのこう)になっている門が・・・。


 〇 〇 〇 〇 〇 〇


建築の辞書には

「 箕甲 」についてこう書かれています。


入母屋造り、切妻造りの反り屋根において、破風(はふ)の登り軒付けの上端から平流れの部分との間にある曲面の部分、道具の箕の甲の部分の形状に似ているのでこの名がある。

民家では同じ部分を「甲」、「ほっぺた」、「たしわけ」ともいう。

(建築大辞典・第2版・彰国社より)


 〇 〇 〇 〇 〇 〇


今までこれだけ大きな門の

設計の経験はありません。

ましてや箕の甲の意匠など

取り入れたこともありません。

箕の甲の意匠を本質的に好きでないのか、

視線にもあまり

入ってこなかったように思います。

製図室の本棚を探しても

事例となる資料が少なく、

その数少ない本の中で見つけた

「 藥医門 」という形式の門が

大町の家の門に一番近いかたちでした。

屋根は檜皮葺に箱棟が乗る

銅板屋根としています。

図面に赤く着色した部分が

「 箕甲 」の部分を示します。

近いうちに東京の田町の

建築学会図書館に行って

調べてみようかと思います。

困った時の建築学会図書館です。

北区王子の飛鳥山公園にたつ

晩香廬(ばんこうろ)の調査報告書も

調べてみたいと思っていたので

ちょうどいい機会です・・・。


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 〇 〇 〇 〇 〇 〇




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追記

過去の作品を整理していたら、

1994年に竣工した

天性院(てんしょういん)という

木更津の寺の庫裏客殿の設計で

玄関の屋根に箕甲の意匠を

取り入れていたのを思い出しました。

懐かしい仕事です。




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by y-hikage | 2018-03-09 07:48 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家・門の実測 その2

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大町の家の門の実測を終えると、

次の作業は製図室で

野帳を製図板の上で清書してみます。

野帳を清書することによって、

建築を構成する主要な軸線を決定すると共に、

設計意図を読み込みます。

実はこの野帳の清書をするときが

緊張の時間帯となります。

実測の単純ミス、

大切な部位の実測漏れ、

実測図の不整合・・・などがないかどうか。

実測作業が数日間続くときは

再測が可能ですが、

一日かぎりで、

しかも・即解体工事が行われるときは

後戻りできません。

〇 〇〇 〇〇    〇

さて大町の家の門はどうか・・・。

案の定、不整合がみつかりました。

野垂木と化粧垂木と破風板が

きれいに結ばれません。

この部分を整合させるための製図に

一日たっぷり使ってしまいました。

原因は不得手な

ケラバの箕甲(みのこう)納まりに

よるのではないかと思いました。


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破風板は曲線にそっているのですが、

上の図面では直線で描いています。

化粧垂木も同様です。


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破風板のみ実際の曲線で描いてみました。


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断面の検討・・・。


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屋根裏の化粧まわりの詳細の検討。


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門の屋根を支持する柱と梁の姿図。

右袖塀の立面の検討。


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左袖塀の立面の検討。


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門の屋根を支持する柱と梁の断面図。

右袖塀の断面の検討。

〇 〇 〇 〇 〇

一通り、野帳の清書を終えると、

次に門の設計に着手します。



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門の化粧束の詳細




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by y-hikage | 2018-03-08 10:26 | 大町の家 | Comments(0)

大町の家・門の実測 その1

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大町の家は

そろそろ外構工事にはいっていきます。

その目玉である正門の

着工準備のための実測作業に

沼津に行きました。

門は主屋と同様に建主さんが、

古い門を解体保管していたものを

移築するという計画です。

実測作業は、

スケジュール的に一日で完了したかったので、

午前9時からはじめて午後4時に終えました。

実測作業は

基本的に僕一人でおこない

現場にて10分の1の縮尺で

野帳を描いていきました。

この野帳をもとにして

正門の設計にとりかかります。

門の屋根は切妻屋根ですが、

箕甲(みのこう)おさまりになっているため、

( 僕にとっては )

むずかしい設計です。

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実測はフリーハンドスケッチでおこなうと、

形態・寸法・おさまりの「 不整合 」に

気がつかないことが多いため、

定規を使用した製図とすることを

基本としています。

僕は実測を、現場での

「 建築の模写 」とよんでいます。

模写することによって、

建築を身体で覚えさせようとしています。

この記事で紹介する野帳は、

門の模写です・・・。


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中門にする予定の門も実測しました。


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by y-hikage | 2018-03-07 12:22 | 大町の家 | Comments(0)