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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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2019年 07月 04日 ( 2 )

旧岩崎邸和館の深い屋根

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文京区湯島にある国立近現代建築資料館は、

重要文化財である

旧岩崎邸に隣接して建っています。

国立近現代建築資料館に

建築の展覧会を見に行ったときは、

必ず旧岩崎邸を見学することにしています。

(現在は安藤忠雄展を開催中)


特に和館は好きな建築なので、

毎回楽しみにしています。

今回、和館に行って、いまさらながら

屋根の軒の深さに驚きました。

見た目にして3mちかく

軒先が出ているのではないかと・・・。

ならば、

屋根の中に桔木(はねぎ)を設け、

桔木の力で屋根を

持ち出しているはずだと思いました。

そこで下屋をよくよくを見ると、

屋根の中に桔木が入らないほどに

薄いことに気がつきました。

一般的に桔木をいれる場合は、

軒裏の化粧勾配と

流れの野勾配を大きく変えて、

屋根が水上に行くほど高くなるのが

一般的だと思ってきました。

この疑問をどうしても解きたいと考え、

さっそく田町の建築学会図書館に行って、

修理報告書の図面を入手してきました。


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断面図を見ると、

下屋の軒の出を2780㎜としています。

軒裏の化粧勾配は、33分勾配。

流れの野勾配は4寸勾配としています。

つまり桔木が

超ぎりぎりに納まる

屋根の厚みとしていました。

野勾配を強く(きつく)すると、

上屋の軒の高さに影響し、

全体のプロポーションが

悪くなると考えた設計ではないかと

推測します。

またひとつ勉強になりました・・・。


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屋根の中の黄色い部材が桔木(はねぎ)


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旧岩崎邸和館の平面図と立面図


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by y-hikage | 2019-07-04 11:48 | 建築巡礼 | Comments(0)

安藤忠雄の光の教会

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国立近現代建築資料館で

世界的建築家である

安藤忠雄の初期建築原図展が

開催されていて観に行きました。

安藤忠雄の実物の建築作品は、

ほとんど見たことがありません。

作品集も少なからず持っています。

多くの著作も読んでいます。

それなのに実物を見たいという

心理に向かわないことを

うまく説明することができません。

建築作品のドローイング的指向が

強いせいなのか、

数知れないほどメディアに

登場していることからくる

既視感からなのかわかりません。

その中で空間を体験してみたい

建築がひとつあります。

「 光の教会 」です。

「 光の教会 」について

建築原図展での解説を読んで、

よりいっそう

見学してみたい気持ちが高まりました。

その解説を読んでみます。




「光の教会」は、数ある安藤作品の中でも、もっともシンプルでミニマルな建築である。

しかも多くの人に感動を与え続けている。

U2のボノーがアメージング・グレースを歌いだし、

ピーター・ズントウは礼儀正しく、整髪してから見学に臨んだ。

こうした感動の源、心理的緊張感の遠因はもちろん教会堂正面の十字架にある。

中世教会堂の歴史書の中で、

「建築家は重力を表現するものであるが、同時に光を表現するものである」とアンリ・フォシオンは述べている。

主題は光だ。

自然光による光の十字架、ピンホールカメラの内側から光の十字を見つめる空間、ローマのパンテオンのような崇高な光が降り落ちる空間、そして信者を支えるコミュニティとしての空間。

教会の軽込神父は「プロテスタントの教会はシンプルなのです。しかし行き過ぎると単なる集会所になってしまうのです。安藤さんはそこを見事に教会として創り上げてくれました」と語っている。

安藤は、コンクリートの箱が高い精神性をもつ空間となるために、光の十字架を発見した。光の教会は、人々のさまざまな想いが、光の十字架を触媒として一気に結晶化した建築である。





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光の教会


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光の教会


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光の教会


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光の教会


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光の教会のほかにも

多くの作品模型が展示されていました。


水の教会


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水の教会


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水の教会


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六甲の教会


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六甲の教会


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小篠邸


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城戸崎邸


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松本邸


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松本邸


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TIMES


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TIMES


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六甲の集合住宅


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大淀のアトリエ・1973

大淀のアトリエの増築プロセス

かなりの速さで

安藤忠雄の事務所が

拡大していった様子がわかります。


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大淀のアトリエ・1981


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大淀のアトリエ・1982


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大淀のアトリエ・1986


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大淀のアトリエ・1986


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大淀のアトリエ・アネックス


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大淀のアトリエ・アネックス


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ふたたび「光の教会」にもどります。


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光の教会でヴァイオリンを弾く

庄司紗矢香をみつけました。

庄司紗矢香は

もっとも好きなヴァイオリニストです。




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by y-hikage | 2019-07-04 10:30 | 建築巡礼 | Comments(0)