
神奈川県内で唯一の国宝建造物である
「円覚寺舎利殿」と
東京都の国宝建造物のひとつである
「正福寺地蔵堂」の2棟から
禅宗様建築の特徴を
読みとっていきたいと思います。
(上の写真は円覚寺舎利殿)
◇
禅宗様建築は鎌倉時代、
禅宗と共に中国から伝わった建築様式です。
当時はモダンな様式だったので「唐様」と呼ばれ、
それまでの伝統様式である
「和様」と区別されました。
和様と比べて木工が主で、
瓦や土壁も使わず、
材料も少なく経済的であり、
極めてシステマティックな技法だったことから、
和様建築にも和様建築にも強く影響を与えました。

円覚寺舎利殿の外観
◇
円覚寺舎利殿の禅宗様の特色は、
1・
床を張らず、土間建築で、
地面に瓦または石を張る場合がある。
2・
柱は高く、礎盤(そばん)にたち、
柱の上下に粽(ちまき)というすぼまりをつける。
柱を繋ぐ横材には、下から
地覆・腰貫・飛貫・柱貫(頭貫)・柱頂の台輪がある。
3・
組物は柱の上だけでなく、
「詰組」といって柱間の中間にも組む。
組物は長短二種の材からなるので、
全体が鉢状に開いた形になる。
組物には直交方向に
大垂木(尾垂木・おだるき)が組み込まれ、
その内側は持ち送りになる。
全体に組物の構造はきわめて巧緻です。
4・
裳階と主屋の繋梁に屈曲した形状の
海老虹梁を用いる。
5・
上部の梁は虹梁と呼び、
断面の幅を比較的小さく、丈を大きくとり、
これに太平束(大瓶束・たいへいづか)という
丸束がまたいでたつ。
この架構を「虹梁・太平束」といいます。
6・
天井は板を一面に平らに張った鏡天井で、
周囲1間通りは垂木を化粧にあらわした
化粧屋根裏とする。
7・
軒は垂木を放射状に配列した扇垂木である。
ただし、中央若干(古くは中央間)を
平行垂木として、この割付を鎌倉割という。
裳階は全部平行垂木です。
8・
屋根は入母屋で、元亨3年(1323年)、
円覚寺法堂や円覚寺境内絵図から見て
檜皮葺または杮葺きが主でした。
9・
花頭窓(火灯窓)の枠には
繰形(くりかた)の曲線が施される。
10・
桟唐戸(さんからど)の組子は唐戸面で
軽やかな意匠である。
11・
弓欄間(ゆみらんま)は、
装飾的な堂内の明り取りとしている。

円覚寺舎利殿内部

円覚寺舎利殿立面図

円覚寺舎利殿の
上層屋根の「二軒扇垂木」と
下層屋根の「二軒平行垂木」
柱頭を粽(ちまき)とし丸く細めることで、
柱を長く見せる効果をだしています。

円覚舎利殿の花頭口と花頭窓

円覚寺舎利殿の上層斗栱(組物)

円覚寺舎利殿の裳階海老虹梁

円覚寺舎利殿の斗栱の詳細図

正福寺地蔵堂外観

正福寺地蔵堂立面図

正福寺地蔵堂断面図

正福寺地蔵堂内部
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