ブログトップ | ログイン

日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

hikagesun.exblog.jp

堀口捨己の明治大学工学部生田校舎

堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16470628.jpg



とある事情から


建築家・堀口捨己(18951984)を


勉強中なので、


72日の日曜日、


住宅遺産トラストが主催する


原広司設計の粟津潔邸の内覧会のあと、


明治大学工学部生田校舎を


見学してきました。


明治大学工学部生田校舎は、


堀口捨己の設計によって


1962年から1965年にかけて


整備された建築群です。


当初設計された校舎は、


1号館、


2号館、


3号館、


4号館、


(農学部本館?)で


現在残る校舎は


(おそらく)2号館と4号館と


1号館と23号館を


つないでいた斜路のみです。


当初の全体像から大きく変化しているので、


堀口捨己が創りあげた


全体構成を読み取ることが


難しかったのですが、


堀口捨己が好む「量感」のようなものが


少しだけ感じることができました。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16465870.jpg



当初、1号館と23号館を


つないでいた斜路。


1号館はなくなってしまったので、


1号館側は、エキスパンション部で


止まったかたちになっています。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16465449.jpg



建築当初の斜路


右の校舎が1号館


左の校舎が3号館


ともに現在ではなくなった校舎です。


(建築文化6月号別冊・


堀口捨己の日本より転載)



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16464982.jpg



斜路の小口断面



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16464399.jpg



2号館の南側の立面、


その向こうに見えるのが6号館。


6号館の設計者は


今のところわかりませんが、


堀口捨己の意匠を


受け継いでいるように感じました。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16463677.jpg




堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16462815.jpg



かつて1号館と23号館を


つないでいた斜路



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16462204.jpg



2号館の南側と立面と右手6号館



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16461236.jpg



2号館の北側の立面と6号館



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16460631.jpg




堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16460140.jpg



2号館から見る4号館


屋上のバタフライのようなトップライトは、


常滑市陶芸研究所の


トップライトと同じ意匠のように見えました。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16455637.jpg



5号館の校舎


この校舎の設計者も


今のところわかりません。


ただ屋上の庇が


堀口捨己が設計した


静岡雙葉学園(1964)の


意匠を受け継いでいるように思いました。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16455146.jpg



5号館の屋上の庇



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16454761.jpg



参考までに、


現況の生田校舎の配置図に


1号館と3号館を点線で示してみました。


赤い太い線で書いたのが斜路です。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16454251.jpg



赤丸が純粋な堀口捨己の設計・・・。



堀口捨己の明治大学工学部生田校舎_c0195909_16593715.jpg


by y-hikage | 2023-07-05 16:58 | 建築巡礼 | Comments(0)
<< 製図室のバルコニーがゴーヤの森... 原広司の粟津潔邸を見学できました。 >>