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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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国宝建造物:住吉神社本殿

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山口県には3棟の国宝建造物があります。


山口市の瑠璃光寺五重塔。


下関市の住吉神社本殿。


そして前回記事にした


下関市の功山寺仏殿。


昨年の123日の


北九州市立響ホールでの


庄司紗矢香とジャンルカ・カシオーリの


コンサートの翌日に、


功山寺仏殿と


住吉神社本殿を見学できました。


瑠璃光寺五重塔も見学しようと思いましたが、


地理的に無理がありそうだったので


あきらめました。


◇◇◇


住吉神社は航海神、海の神として


古来信仰を集め、


全国に二千数百社を数えますが、


「日本書紀」に


西征の後神功皇后のもとに現れて


祭所を示したのが


大阪の住吉大社と、


この下関の住吉神社です。


(大阪の住吉大社本殿は国宝建造物)



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住吉神社本殿は、


写真で想像するよりも


小ぶりな印象を受けました。



現在の本殿は


応安三年(1370年)に造営されたもので、


楼門と回廊で囲われた中に拝殿が配され、


本殿はさらに菱格子を


組んだ透塀によって結界されています。


神座をおく第一殿から第五殿まで


一間社流造が五殿、


それぞれ相の間をはさんで


横に長くつながり、


全体にわたって向拝を葺きおろして


一棟の九間社流造とした連結社殿です。


浜縁(外縁部分)、


浜床(浜縁内側の床部分)ともに


九間連続しています。


向拝柱は頭貫と長押を九間にわたって通し、


各柱間に蟇股を置いていることも、


各神殿が独立しつつ、


全体を一つにまとめあげる効果を高めています。


檜皮葺の屋根の上には


神座のある五殿の上のみ千鳥破風を置き、


神座の所在を明示しています。


この千鳥破風が付加されていることによって、


春日造が連続しているように見えますが、


背面に回ると23m余りにわたる


片流れの屋根が葺き下ろされており、


流造の特徴を示しています。



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住𠮷神社本殿の平面図



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千鳥破風の屋根の連続と透塀



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本殿の背面



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楼門の見上げ



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楼門から拝殿が見えます。



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九間社流造の本殿の


中央の第三殿の前の拝殿は、


毛利元就の寄進によって


天文八年(1539年)に造営された


切妻造檜皮葺の建築で


重要文化財に指定されています。


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by y-hikage | 2023-01-14 15:09 | 国宝建造物 | Comments(0)
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