円覚寺舎利殿は1285年(弘安8年)、
北条貞時(さだとき)によって建てられましたが、
1563年(永禄6年)に焼失してしまい、
西御門にあった太平寺(たいへいじ)という
尼寺の仏殿を移築したものです。
太平寺は、源頼朝の命を助けた
池禅尼(いけのぜんに)の姪を開山として、
頼朝が建てたと伝える尼五山第一位の寺です。
(尼五山は、
太平寺、東慶寺、国恩寺、護法寺、禅明寺)
円覚寺舎利殿は、
禅宗様のお手本のような建物で、
詰組みや扇垂木、桟唐戸など
禅宗様の意匠を網羅しています。
小規模ながら外観のプロポーションが秀逸で、
軒の反りが大きく、
美しく力強い屋根の曲線を描いています。
神奈川県内の唯一の国宝建築です。
まつられている仏舎利は、
源実朝が、宗の時代の中国にあった
能仁寺(のうにんじ)という寺から
贈られた「佛牙舎利(ぶつげしゃり)」という
釈迦の歯とされています。
◇
軒裏に広がる扇垂木、軒下の弓欄間、
花頭窓など禅宗様の典型を今日に伝えます。
東京都東村山市に建つ
「正福寺地蔵堂(1407年・国宝建造物)」は、
円覚寺舎利殿と同様に
禅宗様の典型的な建築で、
円覚寺よりもひとまわりおおきく
双子の兄弟のような建築です。
庇の組物から身舎の組物へと梁が渡され、
その上に無数の化粧垂木が走っており、
中央の鏡天井に向かって、
空間があたかも上へ上へと収斂していく
構図は圧巻です。
木組が幾何学模様のようにも見え、
独自の内部空間を演出しています。
断面図からも、
中央方一間の天井に
迫り上がってゆくような
上昇感を感じさせます。
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