吉村順三が設計した「四季」に泊まりました。

2020年3月のこと・・・。

たいへん貴重なご縁をいただき、

吉村順三が設計した

ホテルに宿泊することができました。

ホテルは、

ホテルジャパン箱根の別棟の「四季」

(1981年竣工）

しかも著名な建築家の皆様と宿泊！

吉村順三が設計した宿泊施設に

泊まるのは4度目です。

最初は、ホテルジャパン下田・・・。

（1987年竣工）

ホテルジャパン下田は、

20代前半の頃で、

「吉村順三の設計・・・？　

誰それ・・・？　って感じでした」

二度目は、

京都の「ホテルフジタ」（1969年竣工）

三度目は

山梨県の清里高原に建つ

「竹早山荘」（1960年竣工）です。

吉村順三の建築を見学するだけでも

勉強になりますが、

宿泊することでより密度の高い

空間体験をすることができます。

「四季」でも宿泊しながら、

空間全体の構成や寸法や詳細、

そして材料まで隅々まで

観察することができました。

吉村順三作品集には、

このように書かれています。

◇

「湖畔から歩いて5分ほど、

芦ノ湖を眺める北斜面の敷地である。

2階客室から四季を通じての

湖水の眺望が得られる。

1階客室は樹間に配置し、

茶室と対に使えるようにした」

◇

残念ながら茶室は

見ることができませんでした。

三州一文字瓦葺きの屋根と

リシン掻落しの外壁

玄関ホール・・・

床は青石割肌仕上げ、リシン掻落しの壁、

天井は籐網パネル。

巾木の納まり

客室入口の格子戸

玄関ホールの天井高は、

2080㎜から2300㎜の勾配天井。

FIXの窓の高さは1840㎜。

右に格子戸の実測図を書きました。

格子戸の詳細

2階客室

2階客室の写真に

実測した寸法を書き込みました。

美しいバランスの飾り棚

1階客室・・・

壁は砂壁、天井は杉中杢合板竿縁天井。

1階客室の写真に

実測した寸法を書き込みました。

引き込み戸の戸袋詳細

またいつか吉村順三が設計した

宿泊施設に泊まってみたいものです。

できれば天橋立に建つ「文珠荘」に・・・。