東京国立博物館の
「表慶館」で開催されていた
「日本たてもの」展・・・。
建築模型中心の展示は、
城郭や神社もふくまれていました。
今まで国宝建造物を採集してきた中で、
城郭・・・「お城」はなかなか難しい存在でした。
なかなか親しみがもてないのです。
愛知県の犬山城
滋賀県の彦根城
長野県の松本城
とくに嫌いなわけではなく、
好きでもなく
なんとなく
あいまいな存在でした。
その点、神社は興味がある存在でした。
その理由ははっきりしています。
意匠が
「つややかで繊細」
だからです。
国宝建造物・松本城
(長野県松本市・桃山時代)
松本城・・・この城郭をはじめてたずねたとき、
「水のお城」だと
心の中の言葉が生まれました。
実在の城郭は堀に映る姿で、
水辺の上に建つ城郭は、
幻想のようにも見えました。
水面に映る黒い板張りは、
ひとこと
「かっこいい!」と思わせました。
松本城は、
室町中期から
武士居館があったと伝える地に
建つ平城で、
現存天守は石川康永が
文禄3年(1594)から
慶長4年(1599)に
造営したと考えられています。
姫路城とともに
五重天守の代表的な遺構ですが、
壁の板張りは古い形態を残しています。
松本城天守は
昭和25年から30年に
解体修理が行われました。
その成果をもとに昭和38年に、
わが国の代表的な城郭建築として
模型が作成されました。
国宝建造物・春日大社本殿
(奈良県奈良市・文久3年・1863)
国宝建造物採集のために
春日大社を訪ねたときに、
いったいどこに
国宝建造物の本殿があるのかと
疑問をもちました。
よくよく観察したところ
実際には見ることができないことを知り、
悔しい思いをしました。
春日大社は
藤原氏の氏神で四神を祀っています。
現在の本殿は文久3年(1863)に
造られたものですが、
式年遷宮により古式が
守られていると考えられています。
切妻造妻入正面庇付き土台建の形式です。
国宝建造物・仁科神明宮
(長野県大町市・江戸中期)
国宝建造物を全て網羅する
A4サイズ以下の本は
2冊しかしりません。
「二人で訪ねた国宝建造物216
(2012年自費出版)」と
「国宝建築探訪(2000年海青社)」。
すこし古い本ですが
「二人で訪ねた国宝建造物」は
製図版の前の本棚に置いてあり、
次はどこの国宝建造物を
見に行こうかと考えるテキストにしています。
この本のリストにある
「仁科神明宮」は
長野県大町市にあり、
どうも交通の便が悪そうで、
レンタカーなどの車の移動は嫌いで、
いつも公共交通機関を使っているので、
なんとなく行きにくそうな感じがしていました。
しかし今回の展覧会で見た
国宝建造物・仁科神明宮の
模型はとても美しく、
行ってみたい気持ちにさせられました。
JR大糸線安曇沓掛駅から
徒歩35分と本に書かれていました。
毎朝の1時間半の朝runに比べたら
難しい距離ではないので
今度行ってみようと思います。
仁科神明宮は
式年造替の制が古来から現在でも守られ、
現存社殿は
寛永13年(1636)あるいは
延宝4年(1676)の造営と考えられています。
破風板の千木・鞭掛・棟持柱など
神明造の古式本殿の特徴を持ち、
先史の倉庫建築を彷彿させています。
昭和14年の
解体修理(式年造替)の成果をもとに、
神社建築模型の充実に向けて
神明造の典型かつ古例として
昭和48年に製作されました。
「日本のたてもの」展にいきました。
その4に続く・・・。
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