大町の家の軸回し金物
前回の英勝寺・軸回し金物の記事でも
書いたように、
比較的大きな門の両開き扉の開閉を
支持する金物を「軸回し金物」といいます。
その軸回し金物は、
二つに分けられ
扉の上端と下端に設置する金物を
「 軸摺金物 」といいい、
その「軸摺金物」を門本体側で受ける金物を
「 軸受け金物 」といいます。
大町の家では、
この金物類を製作するために
原寸図を書きました。
その原寸図を元に金物が製作され、
大町の家の門に取り付けられました。
〇 〇 〇 〇
昔から図面は手で
( シャープペンシルで
トレーシングペーパーに・・)
書いているのですが、
図面の縮尺が原寸に近づくにつれて、
手が実際の素材に近くなってきます。
別の言い方をすると、
実際の素材を自分の手で加工している
イメージに近くなってきます。
そしてまた別の言い方をすると、
その実際の素材から逃げられなくなり
図面という責任が
大きくなってくるような気がします。
軸回し金物の図面。
「 軸摺金物 」と
「 軸受け金物 」の原寸図。
軸回し金物を固定する雲形のケヤキの図面。
軸回し金物を固定する雲形のケヤキの原寸図。
軸回し金物を固定された雲形のケヤキの部材。
扉下の軸受け金物は柱脚の礎石に固定しました。
図面をもとに製作された
「 軸摺金物 」
大町の家の正門は銅板の一文字葺きを施工中です。
前回現場に行ったときよりも
銅板の一文字葺きの施工が進んでいました。
南庭に面する
中門の木工事ももうじき完了しそうです。
by y-hikage
| 2018-06-18 12:46
| 大町の家
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