山泰荘が上棟する三日前の様子・・・。
※
自ら設計した住宅の構造が組み上がっていくのを
現場で見ることは、とてもわくわくするものです。・・が、
反面、果たして僕の設計は正しかったのかと、
毎回、どきどきするものです。
建築を設計するにあたって、
間取りや屋根のかたちなどから
生み出される矩計と構造のフレームが
いかに美しいか・・・。
たとえ、そのフレームが表皮に隠れてしまうとしても・・・。
少し大げさな言い方をすると、
組み上がったときの構造が、
その建築のすべてを決めてしまうと思い、
何度となく、スケッチや図面や模型などで
検討を重ね、よし!これで行ける!
と自信をもったとしても・・心のどこかで、
実物が出来上がるまでは、
完璧な確信はもてないものです。
(ゆえに、その小さな隙間を埋めるべく
考えても考えても、考えが終わらないことに
なるのですが・・・)
※
だから、構造が組み上がっていく様子を見ている
僕の心の中は、いままでイメージしてきた姿が
そのイメージ通りの立ち姿になっていくかを
どきどきしながら確認していく時間なのです・・。
まさに山泰荘の上棟までの現場での時間は、
内心、そのようなものでした。
墨付けの段階で、
図面のあいまいな部分や
納まらない部分など、
十分に直井さんや坂田棟梁と
打合せを重ねてきて
さすが見事に!!!
組み上がっていく骨組みを見ながらも、
全体の調和を決めたのは僕自身なので、
一点でも破綻がないかと、
最後まで気を抜けずに、
大工さんたちの仕事ぶりを
どきどきしながら僕は見ているのでした・・。
そう・・!
イメージ通りに立ち上がっていってる!
と、内心かなり興奮しながら・・・