ブログトップ | ログイン

日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

hikagesun.exblog.jp

木の建築賞の授賞式がありました。

木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_12341007.jpg


6月2日、東京大学農学部弥生講堂で、

NPO法人木の建築フォラム主催

第8回木の建築賞の授賞式がありました。

僕が設計を担当した「手のひらに太陽の家」が

「木の建築大賞」を受賞することができましたので、

式に出席してまいりました。

授賞式は、受賞者のスピーチがあり、

とても緊張しましたが、

スライドを使用して、建築の概要を説明し、

そのあとに当日の朝に書いた文章を読みました。




木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_16165495.jpg



その文章は、以下の通りです。

             ※

3月12日、津波でまちが流される映像を見た時、

岩手生まれの僕に、何かできることはないかと思い、

手元にあった手帳に木造仮設住宅のスケッチを書きました。

その数日後に、

宮城の「日本の森バイオマスネットワーク」の

支援活動に出会いました。

彼らの怒涛のような情熱と熱意と行動力が生み出したのは、

人と人とのつながりでした。

その人と人とのつながりが、県や町への

木造仮設住宅の提案を生み出し、

そして、それが、

「手のひらに太陽の家」の

プロジェクトにつながっていきました。

資金的になんの根拠もなく、

あるのは、被災した人々を一刻もはやく何とかしたい

という強い思いだけでした。

当初は雲をつかむようなプロジェクト。

はたして実現できるだろうかと

不安になるときもありましたが、

バイオマスネットワークの佐々木理事長の多彩な人脈と、

プロジェクトのコンセプトに、

多くの人々から賛同いただき、波あり谷ありでしたが、

確実に前進していきました。

昨年の7月に完成し、

主に放射能に苦しむ福島の子どもたちの

保養施設として利用いただいております。

運営資金に苦しみながらも、

なんとか続けていけるのも、

やはり多くの人々の支援があるからです。

僕は、今でも「手のひらに太陽の家」完成できたことは、

奇跡だと思っています。

そして、

この名誉ある「木の建築大賞」を受賞できたことも

奇跡だと思っています。

まさに、この受賞は、

「手のひらに太陽の家」にかかわった人々全員が

受賞した賞です。

ありがとうございました!!

                 ※

3月12日に描いた三枚のスケッチ・・・

「木造仮設ユニット」

木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_16173986.jpg
木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_1617641.jpg
木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_16175336.jpg


受賞の記念品。

丸い球体は、綿糸を漆で固めた造形。

台座は、アクリル板に朱漆仕上げ。

(デザインは、土岐謙次さん)


木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_16172232.jpg





木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_1618616.jpg


木の建築賞の授賞式がありました。_c0195909_11512610.jpg

by y-hikage | 2013-06-05 16:36 | 手のひらに太陽の家 | Comments(1)
Commented by ame-no-michi at 2013-06-06 17:13
おめでとうございます!!
<< 吉村順三記念ギャラリー・氷川ヒ... 昭和29年田園調布の家・その4 >>