「タブの木のある家」は、1993年に建築されたハウスメーカーによる注文住宅です。
1階の床面積は22坪、2階の床面積は20坪、合計42坪の住宅でした。
注文住宅の特徴は2階の居間と食堂に表現されており、屋根勾配に近い、5寸勾配の勾配天井にした大きな空間になっておりました。
校内天井の居間と食堂。軒桁レベルに米松の梁が化粧で架けられています。ボルトで締められている火打梁も同様に化粧で現れています。
この米松の梁と火打梁が、ご主人にとって、たいそう気に入らない存在で、打ち合わせのたびに、この梁は、「冴えない!、なんとかならないか!」と話しておられました。
ご主人は、仕事がら西欧に頻繁に出かけることが多く、現地で、買い求めた家具や絵画などが、ところ狭しと置いています。
特にイタリアが最も好きな国で、イタリアの芸術性と京都の芸術文化の高さと、その共通性について、打ち合わせの度に教えて頂きました。
もともとの現況でも障子が多用されています。このため改修後の遮光や遮蔽に障子を利用することがすることが容易に提案できたことが幸いでした。
改修前の食卓です。写真左手の壁は、1階の壁面よりも一間下がっていました。1階の増築に連動して、この壁を南に増築することになりましたので、2階の南側は、合計一間半増築することになりました。
ちなみに奥様は、料理がとても上手で、手早く美味しい料理を作ります。ワイン好きのご夫婦で、打合せは、美味しいワインと料理をいただきながらおこなわれました。
とてもとても、楽しい時間でした(が、お酒に酔っていたため、打ち合わせの内容を忘れてしまうことも多く、そのたびに少し反省していました・・・)。