2012年12月末に竣工した木造住宅の改修「タブノキのある家」。
昨年末の完成なので竣工後、およそ半年が過ぎようとしています。「稲村ケ崎の家」・「三角屋根の家」・そして今だに進行中の「手のひらに太陽の家」の現場に追われ、「タブの木のある家」について振り返る余裕がありませんでした。
「稲村ケ崎の家」・「三角屋根の家」については、順番に振り返るとして、
まずは「タブノキのある家」から・・・。
「タブの木のある家」は、東京都区内の閑静な住宅地に建っていました。
なぜ「タブノキ」かといいますと、敷地内に区指定の保存樹木の「タブノキ」があり、この樹木を生かすことを、改修計画のコンセプトのひとつにしたからです。
この家は、1993年に建築されたので、築後19年ぐらいで改修計画がはじまりました。
当時、建築したのは、大手の住宅メーカーです。改修の相談を受けて、はじめて訪ねた印象は、「まだまだ普通に住める問題のない家」でした。
改修前の姿です。
袋小路状の突き当りに、この家は建っていました。
痛みもほとんどなく現状でも立派な住まいです。
北側に面する外観です。
住宅メーカーの仕事なので完了検査の検査済証も入手することができました。つまり違反建築であるはずがない家だと思っていました。
南側の外観見上げです。容積率に余裕がありましたので、南側の一部を増築することになりました。
区の保存樹木のタブノキです。敷地の南側奥の隅に育っており、人から離れた孤独な樹木のようでした。
つづき・・・現況と改修後のちがいがわかりやすいように、改修前の現況の状態をじっくりと記事にしていこうと思います。