
エコロジーライフ花 直井建築工房の直井さんからの依頼で、昨年から設計を進めてきた浄土真宗寺院本堂の工事が今年に入り本格的に始まりました。
総ヒノキ造りの折上げ格天井とすることが、設計の大きなテーマ。
今年の1月22日付けの日日日影新聞で紹介させていただきましたが、慈照寺(銀閣寺)東求堂の仏間を設計の参考にしています。
本堂は、コンクリートのビルの中に計画される都合上、天井の高さに制約がありました。折上げ格天井とする場合、天井をかなり高くすることが一般的ですが、今回は3m強しか確保できません。そのため格天井の部材だけではなく、柱の太さ、柱の上の組物まで小さい空間に調和するような部材寸法の比例を探す必要がありました。
様々な過去の事例を調べた結果、室町時代に造られた東求堂に出会いました。東求堂は実物を見たこともあり、空間のスケール感を覚えていたのです。
写真は組物と格天井の格縁(ごうぶち)。

右側の曲がった部材は、亀の尾(かめのお)と呼ばれるもので折上げ天井部分の格縁(ごうぶち)となるものです。

折上げ天井部分。細い縦の格子は蛇骨子(じゃほこ)と呼ばれる部材です。その裏の板は、無垢のヒノキを曲げて張っています。

折上げ天井部分を裏側から見てみます。
これらの仕事は、ひとつひとつ手仕事で造られています。作業場でこれらの部材を目にしたとき、美しいヒノキの材料を集めた直井さんの執念に敬服し、困難な設計図を実現できる直井さんのところの職人の技術の高さに、心の底から敬服しました。

これから加工するヒノキの柱。作業場で加工された部材がどのような姿で組みあがるかとても楽しみです。