ブログトップ | ログイン

日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

hikagesun.exblog.jp

<   2017年 12月 ( 13 )   > この月の画像一覧

大町の家の現在

c0195909_06520344.jpg



鎌倉の大町の家は、

通りから一歩入っているため、

全体を見ることができませんが、

家と家の隙間からは

部分部分を見ることができます。

〇〇      〇 〇

大町の家は、

外部の木工事と

銅・板金工事、

石工事がほぼ完了し、

外壁の左官工事が進められています。

外部に面する

ガラス戸、網戸、格子戸の

製作も完了しました。

〇〇    〇

製図室では、

障子の詳細図を

縮尺10分の一で書いています。

障子の図面は代表する標準図ではなく、

柱間にあわせて

全ての組子の割り付けを書いています。

柱が古材のために

柱間が全て異なるからです・・・。


c0195909_06515814.jpg


c0195909_06515076.jpg


c0195909_06514672.jpg


c0195909_06514230.jpg



大町の家の確認申請がおりたのが20156月 。

省エネ法の届け出がおりたのが201511月 。

工事契約・着工が20159月 。

2017年も終わりに近づいています 。

着工後2年以上がたち、

来年の春の完成をめざしています 。

〇〇    〇

ところで、

南側の鉄筋コンクリート造の小さな倉庫ですが、

屋根工事は完了しましたが、

その他の

木工事・左官工事・建具工事が

まるまる残っています。

4坪弱の小さな倉庫ですが、

それなりに密度が濃く、

詳細図の十分な検討が必要です。

その詳細図も進めています・・・・。




c0195909_07183162.jpg




c0195909_06553946.jpg






by y-hikage | 2017-12-17 06:55 | 大町の家 | Comments(0)

吉阪隆正設計の三澤邸・その2

c0195909_11380814.jpg



建築史家の藤森照信氏が連載している

TOTO通信の「 現代住宅併走 」の

32回目は、

建築家・吉阪隆正の設計の

「 三澤邸 」でした。

この記事を読み、

三澤邸は神奈川県三浦郡葉山町に

建っていることをはじめて知りました。

吉阪隆正は、ル・コルビジェの弟子。

早稲田大学教授でもあり、

U研究室のリーダーでもありました。

吉阪隆正は1917年に生まれ、

1980年、63歳の若さで病没しました。

葉山の三澤邸は、

1975年に着工し10年後の1985年に

現在の姿となった住宅です。

すなわち三澤邸は

吉阪隆正の遺作となる作品です。

建主の三澤氏は、

葉山のこの土地を

衝動買いのように購入したあと、

設計を吉阪隆正に

いっさい任せたとのことです。

着工後は、U研究室のメンバーが、

現場でキャンプをしながら

設計監理と自力工事をしながら、

10年かけて現在の姿にしていったそうです。

三澤氏に聞いたところ、

このメンバーの中には、

象設計集団の

富田玲子さんなども含まれていたそうです。

〇〇〇 〇〇     〇

三澤邸は、南側に葉山の山並みがせまり、

遠く西側に富士山を見ることができます。

初めておとずれた吉阪隆正は、

ひとめ見てこの地を惚れ込み、

設計当初は建物を全部、

土の中に埋めてしまおう

という構想もあったと聞きました。

写真で見る三澤邸は、

変わったかたちをした住宅だなあ・・・

と感じたのですが、

一目見た瞬間、

そのあまりのキュートさに

好きになってしまいました。



c0195909_11380352.jpg



1階平面図


c0195909_11375859.jpg



2階平面図


c0195909_11375358.jpg



3階平面図

〇〇〇 〇〇     〇

断面図は

ディール掲載の図面をトレースしたもの。

平面図は

TOTO通信掲載の図面を赤ペンでなぞったもの。

見学後になるべく図面を

手書きで復習するようにつとめています。

〇〇〇 〇〇     〇


平面は当時としては

珍しく分棟型としています。

藤森照信氏の言う

「分離派住宅」の先駆けとなる住宅です。


〇〇〇


1階平面図を見ると、

中央のピロティ(屋外)を中心に、

四角い客室と

台形をした子供室と

丸いかたちをした書庫に

分かれています。


〇〇〇


ピロティ―の上の2階は、

テラスを囲むように四角い食堂、

台形の居間、

丸い書庫の上の書斎に分かれています。

玄関はなく、

それぞれテラスから入るようになっています。


〇〇〇


食堂の上の3階は

寝室と浴室としています。

(完成当時は食堂の階と寝室の階以外は土足)


〇〇〇


丸いかたちをした書斎は、

タラップによってしか

入ることができないようになっていて、

なんと使いにくい

計画なのだろうと思いましたが、

タラップを降りたその空間は、

居心地がよく、

まわりと隔絶した別世界のようでした。




c0195909_11374808.jpg



c0195909_11374238.jpg



c0195909_11373779.jpg



c0195909_11373232.jpg


食堂棟の南側は、


放物線を描くように、

上にいくにつれせり出していきます。

この曲線の具合が、

屋根の庇の役目をはたし、

太陽の光をうまく調整してくれると

三澤氏が話してくれました。



c0195909_11372710.jpg



c0195909_11371656.jpg



c0195909_11371158.jpg



c0195909_11370222.jpg



c0195909_11364728.jpg



食堂と寝室の窓


c0195909_11364305.jpg



c0195909_11363626.jpg



c0195909_11363103.jpg



居間の入り口


c0195909_11362626.jpg



c0195909_11362108.jpg



c0195909_11361649.jpg


3階の窓から、

テラスを見おろします。

左が居間。

右側の丸い形をしたのが書斎。


c0195909_11361265.jpg


書斎の扉の詳細。


この扉を開けると、

書斎におりるタラップが現れます。


c0195909_11360552.jpg



まさにU研究室らしい、

手すりのデザイン。

三澤邸では、ところどころに

鉄骨で製作した部分があります。

これらはすべて

造船所に作らせたものと聞きました。


c0195909_11355683.jpg



c0195909_11355038.jpg



c0195909_11354470.jpg



見学の途中、

三澤氏が完成当時の

白黒写真を見せてくれました。

それらの写真を撮影しました。

この写真は居間の南側展開。


c0195909_11353836.jpg


居間と台所


c0195909_11353265.jpg


居間と台所


c0195909_11352549.jpg



1階の客室


c0195909_11351978.jpg



客室から階段室に抜ける扉


c0195909_11351293.jpg



寝室の南側の斜めの窓。

上部はガラスのFIXとしており、

その下側が内倒しの窓になっています。


c0195909_11350569.jpg



c0195909_11345441.jpg



c0195909_11344676.jpg



正面左に見える円筒形の物体は浴室の扉。


c0195909_11343800.jpg


円筒形の物体をくるっと回すと

バスタオルなどを収納できるような仕組み。


c0195909_11343260.jpg



円筒形の物体と床は桜の木。


c0195909_11342700.jpg



c0195909_11341671.jpg



c0195909_11340855.jpg


3階の浴室


c0195909_11340153.jpg



丸い形をした書斎を見おろします。


c0195909_11335443.jpg



右手前に見える鉄骨の棒が、

書斎におりるタラップ。


c0195909_11334631.jpg



c0195909_11334072.jpg



c0195909_11333399.jpg



c0195909_11332360.jpg



タラップは、

床を半円にくりぬき、

1階の書庫へとおりていきます。


c0195909_11331612.jpg



書斎の大きな机から葉山の山並みを眺めます。

すばらしい眺めです。

そしてなんとも居心地のいい空間。

この書斎をそのまま欲しくなりました・・・。


c0195909_11330906.jpg



c0195909_11330349.jpg



書斎の天井は、

断熱材のスタイロフォーム張り。

けして壊れた天井ではありません・・・。

照明器具は当初のまま。



c0195909_11324770.jpg




1階から3階まであがっていく階段室。

90㎜角の木を

鉄骨の丸鋼に固定して手すりとしています。

ただのデザインだと思ったのですが、

木の上の小口に

手のひらをのせながら階段を上ると

気持ちがいいことがわかりました。

すべてを考えつくしています・・・。


c0195909_11324060.jpg



c0195909_11323340.jpg



c0195909_11322509.jpg



c0195909_11321938.jpg




c0195909_11321417.jpg


1階の子供室の入り口。

両開きの扉をしめると、

白い壁のように見えます。

ドアノブがないことが

不思議だと思っていたのですが、

扉の下の小さな丸い穴に指を入れて

開閉させる仕組みだとわかりました。


c0195909_11320843.jpg



c0195909_11320252.jpg



c0195909_11314450.jpg



扉の敷居まわりの詳細。

床は耐火レンガ敷きで当初のまま。


c0195909_11313823.jpg



c0195909_11313244.jpg



2階の居間の開口部の詳細


c0195909_11303923.jpg




今回の見学会は、

JIA日本建築家協会関東甲信越支部

住宅再生部会の大沢悟郎さんから

誘われて実現しました。

〇〇〇 〇〇     〇

三澤邸は、

理屈抜きで素晴らしい建築だと思いました。

吉阪隆正の代表作である、

八王子大学セミナーハウスは、

「 手の痕跡 」が強く表に出ていて、

それはそれですごいと思うのですが、

三澤邸は、

「 手の痕跡 」が

上手に建築の中に染み込んでいて

優しい建築になっていました。

三つの分棟の間合いもスケール感もよく、

「 包まれ感 」が気持ちいい建築でした。



c0195909_11303201.jpg




思えば、実物を見たことがある

吉阪隆正の作品は、かなり少ないことがわかりました。


「 八王子大学セミナーハウス 」



c0195909_11302680.jpg



学生の頃に、

吉阪夫人にあげてもらった「 吉阪隆正自邸 」



c0195909_11301904.jpg





学生時代に探し当てた「 ビィラ・クック 」

そのほかに写真にはないのですが、

「 アテネフランセ 」


ぐらいでしょうか・・・。





吉阪隆正の言葉⇒





c0195909_19003052.jpg








by y-hikage | 2017-12-14 11:55 | 建築巡礼 | Comments(0)

吉阪隆正設計の三澤邸・その1

c0195909_18592641.jpg



主に逗子・葉山地域のお店に置かれている

フリーマガジン

「湘南ビーチFMマガジン」

このフリーマガジンは時々、

興味をひかれる特集を組みます。

VOL44は、「 時を紡ぐ家 」

見開き2ページには、

葉山の「 田邉邸 」

葉山の「 加地邸 」

葉山の「 三澤邸 」

の住宅が掲載されています。

葉山の「加地邸」の設計は遠藤新。

葉山の「三澤邸」の設計は吉阪隆正。

三澤邸の存在は知っていても、

場所が特定できず

外観すら見ることができないと

思っていましたが、

幸運にも最近見学することができました・・・。

次回は三澤邸の記事を書こうと思います・・・。


c0195909_18592160.jpg



c0195909_19003052.jpg


by y-hikage | 2017-12-13 19:00 | 建築巡礼 | Comments(0)

東玉川の家の10周年パーティー

c0195909_11312637.jpg




2007年に完成した「 東玉川の家 」は、

今年で完成後10年になります。

「 東玉川の家 」では、

完成後、毎年欠かさずこの時期になると

忘年会とクリスマスパーティーを兼ねて、

食事会を開いてくれます。

今年は10周年ということで特別な年。

建主さんご家族や

工務店の地井さんや木村さんたちと、

129日に

10周年記念パーティーとなりました。

二世帯住宅の東玉川の家は、

外部も内部も

全くと言っていいほど傷みがありません。

屋根の軒の出が深いせいか

外壁の状態も竣工当時のままです。

そしてなによりもこの家を、

ご家族がこころから

愛してくれているのが伝わってきます。

手作りの本当に美味しい食事と

お酒をいただきながら、

楽しい会話で盛大に盛り上がっての

ひとときの時間は、

毎年の思い出になっていきます。

来年も、そのまた来年も、

このパーティーは続くことでしょう・・・。

10年後の

20周年記念パーティーが楽しみです・・・。


c0195909_11312194.jpg


c0195909_11311767.jpg


c0195909_11311106.jpg


c0195909_11310591.jpg


c0195909_11310145.jpg


c0195909_11305872.jpg


c0195909_11305405.jpg


2
階のテラスから


夏みかんの樹がすぐそばに見えます。

家を建てる時にあえて残した夏みかんの樹。

大きな黄色い夏みかんをみていると、

ほっとした気持ちになります。

今年は、この夏みかんで作った

ジャムをいただきました。


c0195909_11304935.jpg



「東玉川の家」は

設計に1年以上ついやしました。

設計時に製作した模型を

大切に飾ってくれています。

周辺環境とのバランスを確認するために、

近隣の住宅も製作しています。



c0195909_11342289.jpg

by y-hikage | 2017-12-13 11:35 | 東玉川の家 | Comments(0)

日の出の時間

c0195909_10595484.jpg



朝の日の出とともに走り出すのが理想なので、

冬になるにつれ走り出すのがおそくなります。

今朝の日の出時刻は641分ですが、

6時半ぐらいにはほぼ明るいので、

そのころから走り出しました。

RUNのコースは

まったくと言っていいほど

変化がないのですが、

時間帯は年間でおおきくちがってきます。



c0195909_12150589.jpg



c0195909_12145823.jpg


c0195909_10594988.jpg



c0195909_12155010.jpg




リビエラ逗子マリーナ


c0195909_12155694.jpg



c0195909_12160068.jpg



c0195909_12160523.jpg



c0195909_12161077.jpg



c0195909_12161534.jpg



c0195909_12162636.jpg



c0195909_12163232.jpg


c0195909_12163878.jpg




プールの更衣室の煙突


c0195909_12164313.jpg



飯島公園



c0195909_10594530.jpg



RUNのコース沿いにテトラポットが

整然と並び始めたので、

どのような工事を行うのかと

気になっていたのですが、

工事関係者に聞いたら

小坪港の既存のテトラポット防波堤に

新しいテトラポットを積んでいくとのこと・・・。

工事風景を一日中眺めていたいのですが、

無理な話です・・・。

c0195909_12175083.jpg

c0195909_10594038.jpg



整然と並んだテトラポットを船で運び、

積んでいくそうです。


c0195909_10593657.jpg



工事とは無関係のように、

のどかな小坪港・・・。


c0195909_10593244.jpg



小坪港ではシラスやタコを売っています。


c0195909_10592738.jpg



RUNのコースから、

小坪港を見おろします。

防波堤の工事風景が見おろせます。


c0195909_10592393.jpg


c0195909_12192868.jpg


葉山港の赤い灯台と大島



c0195909_12192457.jpg



葉山港の防波堤と赤い灯台・・・。


c0195909_10591859.jpg
c0195909_12184695.jpg



大崎公園から見える富士と江の島・・・。

気持ちいい朝でした・・・。

変わらない風景です。

〇  〇 〇〇   〇

ゆっくりとゆっくりと

朝の空気を呼吸しながら、

ゆっくりとゆっくりと走ります。

およそ1時間半ぐらいの

RUNの時間は、

もっとも大切な時間です・・・。



c0195909_11061664.jpg




by y-hikage | 2017-12-11 11:06 | 朝RUNの風景 | Comments(0)

雪ノ下教会のひかり


c0195909_13013941.jpg


ときどきふと立ち寄る、


鎌倉の雪ノ下教会・・・。

鎌倉の中でも好きな建築のひとつです。

椅子に座ってぼぉーとしているのが好きです。

そそぐ光をながめながら・・・。

オルガンの音も綺麗です。


c0195909_13013449.jpg



c0195909_13030293.jpg






by y-hikage | 2017-12-07 13:03 | 鎌倉の建築 | Comments(0)

66.吉村順三記念ギャラリー「松ヶ崎の家」

c0195909_10434762.jpg



11月のとある週末、

吉村順三記念ギャラリーに行きました。

テーマは、

66回「 京都・松ヶ崎の家 」

松ヶ崎の家は

京都北部の風致地区に

画家のために設計された

延べ床面積380坪の住宅です。

敷地は道路から一段上がり、

擁壁をくりぬいた大きな車庫が

門になっています。

平入りの瓦葺きの

大きな切妻屋根が特徴で

裏山の景色と調和しています。

地下の車庫と玄関が暗くならないように、

食堂の南側に吹抜けを設けています。

なにげない和風の家のように見えますが、

L型出隅窓から裏山の景色が楽しめる浴室や、

細かい配慮のほどこされたオープンキッチン、

珍しい斜めガラスのトップライトなど、

さまざまな要素が

住宅の中にちりばめられています。



c0195909_10434331.jpg


c0195909_10433631.jpg


c0195909_10433231.jpg


c0195909_10432818.jpg


c0195909_10432307.jpg


c0195909_10431816.jpg


c0195909_10431337.jpg


c0195909_10430778.jpg


c0195909_10430223.jpg


c0195909_10425947.jpg


c0195909_10425219.jpg


c0195909_10424431.jpg


c0195909_10424194.jpg


c0195909_10423645.jpg


c0195909_10423185.jpg


c0195909_10422697.jpg


c0195909_10422112.jpg


c0195909_10421501.jpg


c0195909_10421016.jpg


c0195909_10420652.jpg


c0195909_10415920.jpg


c0195909_10415367.jpg


c0195909_10414584.jpg


c0195909_10413947.jpg


c0195909_10413329.jpg


c0195909_10412975.jpg


c0195909_10412365.jpg


c0195909_10411613.jpg


c0195909_10410921.jpg


c0195909_10410277.jpg


c0195909_10405549.jpg


c0195909_10405009.jpg


c0195909_10404541.jpg


c0195909_10404064.jpg


c0195909_10403348.jpg


c0195909_10402847.jpg


c0195909_10402341.jpg


c0195909_10401067.jpg


c0195909_10400562.jpg


c0195909_10400006.jpg


c0195909_10395508.jpg


c0195909_10395240.jpg


c0195909_10394687.jpg


c0195909_10393228.jpg


c0195909_10392630.jpg


c0195909_10392341.jpg


吉村順三の図面を見ていて、

いつも思うのですが、

便所や洗面室や浴室の詳細図が

とても勉強になります。

うまく言えないのですが、

図面から愛情が

にじみでているように感じるのです・・・。


c0195909_18272300.jpg





by y-hikage | 2017-12-06 10:50 | 吉村順三ギャラリー | Comments(0)

吉村順三の新宮殿の図面

c0195909_18235239.jpg



吉村順三記念ギャラリーの応接室には、

過去に展示された図面が

棚の上に置かれていて、

自由に閲覧できます。

吉村順三記念ギャラリーに

行く楽しみのひとつが、

この自由に閲覧できる図面を見ることです。

この新宮殿基本設計図もその中のひとつです。

新宮殿は、

年の初めに天皇皇后両陛下が

手をふってくれる建物です。


〇 〇〇〇           〇


新宮殿について

「 JA59 吉村順三 」に

書かれた概要を読んでみます。

〇 〇〇〇           〇


宮中の公的行事のための建物で、約七千坪の床面積を持つ。独立した建物と回廊が中庭を囲むかたちで配置され、全体では数千人の宴にも対応できるように計画されている。庭と内部空間との一体感を求めて主要部分は平屋でつくられている。多くの車を処理するため、参加の人が集う前庭の下には地下駐車場が用意されている。

建物の構造は鉄骨鉄筋コンクリート造であるが、その上に深い軒を持つ鉄骨造の置屋根が架けられていて、日射の熱負荷を軽減するとともに立面に独特の表情をつくり出している。

内部空間は木を基調とし明かり障子や襖が多用されている。

床暖房や床吹出しの空調が主要室に装備されており、吉村の設備に対する強い関心がここにも示されている。

なお実施設計に入った段階で、吉村の設計に対する考えが宮内庁に受け入れられず、吉村は建築家としての立場を明確にするため、設計を辞任するという事件が起きている。


〇 〇〇〇           〇




c0195909_18234869.jpg
c0195909_18234292.jpg
c0195909_18233674.jpg
c0195909_18233211.jpg
c0195909_18232685.jpg
c0195909_18231951.jpg
c0195909_18231354.jpg
c0195909_18230936.jpg
c0195909_18230463.jpg
c0195909_18225964.jpg
c0195909_18225584.jpg
c0195909_18225000.jpg
c0195909_18223657.jpg
c0195909_18223116.jpg
c0195909_18222751.jpg




基本設計といえども、

実施設計なみに

図面の完成度が高いことに驚きます。




c0195909_18272300.jpg


by y-hikage | 2017-12-05 18:28 | 吉村順三ギャラリー | Comments(0)

千利休の「 竹自在 」

c0195909_11333213.jpg




港区白金台にある畠山記念館で、

「 近代数寄屋の交遊録・・

益田鈍翁・横井夜雨・畠山即翁 」の

展覧会が開催されていることを知り

観に行きました。

展示では益田鈍翁作の作品などが

70点展示されていて、

どれもが素晴らしいものでしたが、

その中で最も価値があると思ったのは、

千利休作の「竹自在(たけじざい)」でした。

桃山時代の作品ですが、

そのかたちは、

一点の乱れもなく、

みごとなプロポーションが完成されていました。

はねつけるような緊張感を放ちながら、

どくとくの柔らかさをはらんでいました。

撮影不可なので、

ラフスケッチを描き、

製図室で清書してみました。


c0195909_11332848.jpg


展示室には、

四畳半の茶室「省庵」が設けられています。

その茶室の床の間。



c0195909_11332373.jpg




実は、

畠山記念館を訪ねたのははじめてでした。

前々から行きたいと思っていました。

なぜなら、

園内に茶室が建っており、

益田鈍翁などの茶人と深い交流があった、

数寄屋大工・木村清兵衛が造った

茶室を見に行きたかったからです。

木村清兵衛は、

かつて実測調査をおこなった

駒込の家の茶室を手掛けています。

長い期間の調査だったので

深い縁を感じるのです。


c0195909_11331815.jpg



茶室は5棟あり、

どれもが閉じていましたが、

下見と思いあきらめました。

次回来るときは、

特別公開の日に合わせようと思います。


c0195909_11331254.jpg


c0195909_11330809.jpg


c0195909_11330444.jpg


c0195909_11325984.jpg


畠山記念館を訪れたのは、

夕方に近いどんよりとした曇り空でした。

そのどんよりとした光の中でも

園内の紅葉はきれいでした。

〇〇 〇〇       〇

数寄屋大工・木村清兵衛については、

もう一度、振り返って

記事にしてみようかと思っています。

駒込の家の茶室の

膨大の枚数の実測野帳と写真は、

岩手の実家に保管しています。

正月の帰省でとりだしてみようかと

思います。


c0195909_17105917.jpg


ところで、CASA BRUTUS の 

201711月号の特集が、

杉本博司が案内する

「おさらい日本の名建築」でした。

ひさしぶりに優れた特集だと感心しながら、

ページをめくっていたら、

6人の数寄屋大工名工リストに

木村清兵衛が選ばれていました。

驚くと同時に親近感がわいてきました。


c0195909_17105571.jpg


c0195909_17105074.jpg


木村清兵衛の設計施工の駒込の家の茶室。




c0195909_11395327.jpg




by y-hikage | 2017-12-04 11:40 | 建築巡礼 | Comments(0)

坂本龍一の「 CODA 」

c0195909_08481849.jpg


坂本龍一のドキュメンタリー映画「CODA」を観た。

映画館は恵比寿にある

YEBISU GARDEN CINEMA 。

とても小さな映画館で

この映画館を好きになった。

とはいえ、

劇場で映画を観るのは本当にひさしぶりだ。

建築家:ルイス・カーンの映画いらいだ。

そもそも映画をほとんど観ない。

それは映画を好きではないのではなく、

涙もろさが全面にあふれでるからだ。


坂本龍一は「CODA」のシーンの中で、

2011311日の

津波で被災したピアノを

「 津波ピアノ 」と呼んでいた。


坂本龍一は

ニューヨークの自宅のピアノの前に座り、

こんなふうなことを語った。


・・・・・・・・・・・・・


ピアノは、

これらの弦を何トンもの力で引っ張っている。

つねにピアノの弦たちは、

もとの状態に戻ろう戻ろうとしている。

いわばピアノの音は、

人間の力で強引に作り出した人工的な音だ。

その人工的に作られたピアノに

大きな津波の力が働いて元に戻った。

「 津波ピアノ 」を弾いてみると、

悲痛な叫びのような

不自然な音に聞こえるが、

この音こそが自然の音なのではないかと思う。


・・・・・・・・・・・・・

映画「 CODA 」より

僕の曖昧な記憶をもとに引用


・・・・・・・・・・・・・


ピアノの音は、

地球の自然界に存在しない音?

眼からうろこのような言葉だった。


・・・・・・・・・・・・・




映画『Ryuichi Sakamoto: CODA





c0195909_08461354.jpg



by y-hikage | 2017-12-03 08:50 | 森の中と町の中で | Comments(0)