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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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2017年 07月 27日 ( 1 )

大町の家の折れ釘とツブ

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昔ながらの土蔵の外壁には、

漆喰を半球形に盛り上げた部分から、

鉤型に折れた太い釘が

突き出ていることに気が付きます。

この太い釘を「折れ釘(オレクギ)」といい、

丸く膨らんだ盛り上がりを「ツブ」とか

「饅頭(マンジュウ)」とか呼んでいます。

上の写真は、

北鎌倉の国宝建造物:円覚寺舎利殿の

前に建つ土蔵です。

外壁の妻面の観音扉の両脇の丸い形が、

折れ釘とツブになります。

折れ釘は土蔵を修理するときの

足場の控えの役目を担います。

ツブは折れ釘に足場をかけたり、

縄をかけたりしたときの荷重負担を

ツブが先行して受けて、

本体の外壁の損傷を防ぐためのものです。

ツブのない折れ釘もありますが、

この場合、外壁下見板など、

後付けの付属物を取り付けるためのものです。

また折れ釘は柱面から

決まった長さで打たれるため、

左官工事の壁の厚さの定規にも

なるとも言われています。

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鎌倉の大町の家の蔵にも、

折れ釘とツブを設置します。

その詳細図です。

川越の宮岡家住宅(まちかん刃物店)で

実測した図面が製図室にあるため、

その実測図を参考に書きました。

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大町の家は、現在外壁回りの工事を進行中です。

蔵の外壁下地の木ズリは完了しています。

骨組みが組みあがった直後に

鉄製の折れ釘を設置しました。

折れ釘が木ズリから突出しています。

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蔵の妻面の霧除け屋根。

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主屋から見る蔵。

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主屋では、

外壁の付け柱と付け梁の工事を進めています。

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内部の工事は

外回りを先行しているため中断しています。

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主屋の屋根の瓦葺。

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離れの鉄筋コンクリート造の倉庫。

倉庫の屋根も置き屋根としています。

倉庫の屋根は銅板葺きとします。

この屋根の棟は素丸瓦となるため、

銅板葺きは瓦屋さんがおこなっています。


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模型写真の右手の小さな小屋が、

鉄筋コンクリート造の倉庫。


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by y-hikage | 2017-07-27 11:49 | 大町の家 | Comments(0)