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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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2017年 07月 26日 ( 1 )

鎌倉の大屋根を、ようびの大島さんに見ていただきました。

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岡山県西粟倉村で家具をつくっている

「 ようび 」の大島正幸さんとあったのは、

先月の615日のことでした。

それはとある会で鳥取県智頭町の

「サカモト」の坂本社長からの紹介でした。

大島さんといろいろと話しているうちに、

木の好き方(すきかた)が

なんとなく似ているような気がしてきました。

近日中に大島さんがなにかの用事があって

鎌倉に来ることがあると聞き、

28年前に竣工した僕の処女作

「 鎌倉の大屋根 」を

見ていただくことになりました。

78日の土曜日の午前10時に

鎌倉の江ノ電側の改札で待ち合わせをして、

木のことや建築のことなど話しながら

鎌倉の大屋根にむかって歩きました。

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家に着いてから

建主さんと大島さんと三人で、

食卓を囲みながら

大島さんが

西粟倉村でつくっている家具のことや、

西粟倉村や隣町の智頭町のことや、

大島さんたちが西粟倉村で現在進めている

「ツギテプロジェクト」の話などで

大いに盛り上がり、

西粟倉村には温泉もあるし、

来年にはぜひみんなで行こう・・・!

という話になりました。

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主屋である「鎌倉の大屋根」や

11年前に完成した離れの書庫

「宝蓮寺文庫」の中を

大島さんと二人で

歩いたり立ち止まったりしながら、

やはり木のことや建築のことをはなしながら

「 そうだよね・・・! そうだよね・・・! 」

といろいろなことに

共感し共有できたように思いました。

その感じは綺麗な光がそそぐ

森の中を歩いているようでした。

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鎌倉の大屋根の見学を終えて、

日影アトリエがある北鎌倉駅から徒歩5分ほどの

「 蜂の木 」というお店で昼ご飯を食べてから

日影アトリエの製図室に来ていただきました。

大島さんが本棚の中の

建築家ルイス・カーンに反応していたことが

とても印象に残りました。

僕もルイス・カーンがとても好きなので・・・。

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ところで628日から711日まで、

伊勢丹新宿店でようびの

家具展示会がおこなわれていることを

大島さんから聞いていました。

大島さんと木のことや建築のことを話しているうちに

とても楽しくなったので

翌日の79日の日曜日の午後に

展示会に行ってみることにしました。

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展示会のタイトルは「 縁起良し 」。

大漁旗をクッションの生地にした

賑やかで縁起良くとてもモダンな

ホタルスツールが置かれたり、

タイとカツオのモビールが吊るされたり、

ヒノキの筆箱が置かれたり、

ボンテーブルが置かれたりして、

伊勢丹5階の会場が

まさにお祭り気分になっていました。

( どれもほしいものばかりでしたが、

ヒノキの筆箱を購入しました・・・)

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伊勢丹の展示空間

賑やかでお祭りのようです。

手前に置かれているのがホタルスツール。

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「ようび」の家具は、

西粟倉村の森で育ったヒノキでつくられています。

大島さんが西粟倉村の森を訪れたのは

20091月のこと・・・。

この森のことを好きになってしまった大島さんは、

この森で育ったヒノキで家具をつくることで、

50年先の

美しい森の風景をつくることを決意します。

ようびの代表的な作品である

ヒノキでつくられた

ウィンザーチェアは

世界の中でもここだけ・・・。

大島さんがつくっては壊し、

つくっては壊しながら、

2年間の試行錯誤を経て完成させたもの。

軽くて美しい・・・。

世界的にも評価されています。

ホタルスツールも同様に、

シンプルで美しい椅子です。

美しいだけではなくとても座り心地がいい。


大島さんに初めてあったとき

作家の井上ひさしさんの言葉が

好きだと言いました。


「 むずかしいことをやさしく。

やさしいことをふかく。

ふかいことをおもしろく。 」


そして僕はこう思いました。

大島さんがつくった家具は、

さりげなくて美しく、

ほかではまねできない高度な技術が

ひっそりと隠されている。

そしてなによりも木が主張していない。

木が椅子に生まれかわって

すやすやと眠っているようだ・・・。

そしてまた僕は建築家ルイス・カーンの

この言葉を思い出しました。


「 私はつねに始原、始まりを探し求める。

まず第一に生まれる感情は美に対するものである

・・・美しいことでも、

またきわめて美しいということでもない・・・、

ただ単純に美そのそのものについてである。

それは完全な調和の瞬間とも、

またその香気とも言えるものである・・・ 」


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ここに、

ようびがつくった筆箱があります。

なにげなく見ると

普通の木の箱のように見えますが、

実は一本の木を彫り出してつくられています。

しかも平面のかたちに工夫があって、

箱をさかさにしても落ちません。

一本一本の木を見ながら

彫り出して箱をつくる・・・。

僕はこの美的執念に驚異さえ感じました。

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大島さんが見る未来は

すごく大きいものではないかと

僕は今、感じています。

人と人をつなぎ、

未来と過去をつなぐ

希望の世界が

森を背にして

広がっていくようにみえてきます。

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タイのモビールを製図室に飾りました。

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伊勢丹で大島さんと記念撮影。


「 ツギテプロジェクト 」

の現場に行ってみたいです・・・!


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ようびのホームページ








by y-hikage | 2017-07-26 12:08 | 建築巡礼 | Comments(0)