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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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2017年 03月 01日 ( 1 )

南禅寺方丈の軒裏

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1月の末に見て歩いた


京都の国宝建造物の中で、


南禅寺方丈は、


三十三間堂に次いで


印象にのこるものでした。


日本の建築は屋根や軒先・軒裏まわりを


どう見せるかが設計の中で


特に重要とされています。


その意味で、


南禅寺方丈の軒まわりは国内でも


美しい部類に入るのではないかと


見学をしてみて思いました。


枯山水庭園に面した


こけら葺きのおおらかな屋根の美しさと


広縁のゆったりとした空間は


時の流れをわすれさせてくれます。

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南禅寺方丈の特徴のひとつに



軒裏の意匠があるとも思いました。

屋根を支える部材のひとつである

垂木(たるき)は、目立つことから

多くの苦心が払われてきました。

垂木の並べ方や間隔だけでなく、

垂木の上下の配列も

一段(一本)、二段(二本)、三段(三本)と

建築の様式や格によって使い分けられます。

専門的にはこれを、

一軒(ひとのき)、

二軒(ふたのき)、

三軒(みのき)

と呼んで区別しています。

二軒の場合、

下の垂木を地垂木(じだるき)、

上の垂木を飛櫓垂木(ひえんたるき)

と呼んでいます。

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南禅寺方丈の軒裏の垂木を見て、

「おや?」っと

思ったのは二軒に見えて実は、

三軒になっていることでした。

こけら葺きの屋根は段葺きになっていて、

その段葺きのちょうど境目のあたりで

三軒に切りかわり、

まるで後付けのように

薄い軒先(一軒)に変化しています。

あくまでも僕の仮説ですが、

普通に軒先をおさめると

軽快さが失われるため、

軒先を薄くするための

工夫なのではないかと思いました。

よく見なければわからない、

さりげないのですが

実は高度な技術が隠されている・・・。

この設計姿勢は共感するところが大きすぎます。

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基本的なことですが、

実際の屋根の勾配と

軒裏に見える垂木の勾配はことなります。

軒裏に見える勾配はかなり緩勾配です。

この化粧勾配は

ものすごく大切な要素だと思います。

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方丈の前の枯山水庭園。

小堀遠州の作庭だと言われています。

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塀越しに見る、南禅寺方丈の屋根・・・。

とても美しいと思うのです・・・。



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by y-hikage | 2017-03-01 14:37 | 国宝建造物 | Comments(0)