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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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好文亭の「 籠目中抜き板戸 」

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水戸の偕楽園は、

本当にひさしぶりに訪れました。

いつ訪れたのか記憶にないほど

昔かもしれません。

思い出せないぐらいなので、

偕楽園の中の建築「好文亭」も

知ったような気になっていましたが、

初めて見る建築のように

新鮮な気持ちで

見学することができました。

偕楽園は徳川斉昭が1842年(天保13年)に

完成させた庭園なので、

園内の建築「好文亭」も

同じ時期の建築なのでしょう・・・。

好文亭は、奥御殿と別邸を

太鼓橋廊下でつないでいます。

今回の見学で、

僕なりの二つの発見がありました。

ひとつは、

別邸の西塗縁(にしぬりえん)と

東塗縁(ひがしぬりえん)をつなぐ

入側(いりがわ)と呼ばれる部屋の

仕切りに設けられている建具の意匠。

もうひとつは太鼓橋廊下の竹の雨戸です。

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好文亭の別邸の

西塗縁(にしぬりえん)とよばれる部屋。

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別邸の西塗縁と

東塗縁をつなぐ

入側(いりがわ)と呼ばれる部屋

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西塗縁と東塗縁をつなぐ入側に

設けられた「中抜き舞良戸」

(←この呼び名が正しいかどうか、

あやしいです・・・)。

その中抜きの繊細な意匠は、

どうも竹で編まれているようで、

この意匠を建築用語でどう呼ぶのか

不勉強でわかりませんが、

仮に日日日影新聞では

「籠目中抜き(かごめなかぬき)」と

命名してみようかと思います。

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西塗縁から「籠目中抜き板戸」を

通して入側を見る。

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籠目(かごめ)の意匠の詳細。

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好文亭に茶室もありました。
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何陋庵(かろうあん)という茶室。

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何陋庵(かろうあん)の外観。

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何陋庵(かろうあん)の下地窓。

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何陋庵(かろうあん)の水屋。

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露地門。

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待合・・・。



次回、太鼓橋廊下の雨戸の章に続く・・・。

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by y-hikage | 2016-04-21 13:11 | 建築巡礼 | Comments(0)
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