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日日日影新聞 (nichi nichi hikage shinbun)

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浄土寺浄土堂の茜色の光。その3。

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浄土寺浄土堂の中央の須弥壇には阿弥陀如来像(高さ5300mm)と両脇の観音・勢至両菩薩像(3710mm)がたっています。阿弥陀三尊は快慶の作とされ、浄土堂と並行して造られたとされています(・・・平面形や断面計画や構造その他の設計は浄土堂の設計者である重源と快慶の共同作業か、重源の指導によって阿弥陀三尊像の大きさや表情など考えられたとされています)。
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西側を背にして東側の正面の堂内の景色。正面の東側は観音扉で仕切られ閉鎖的ですが、北側と南側の側面と背面の西側は、透し蔀戸(すかししとみど)で設計されており、極めて開放的な念仏堂です(正面東側の観音扉を午前中に開けていると朝の光に三尊像が光輝くとのこと)。
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堂内の柱や梁は円形の断面で計画され接合部に向かって細くなっています。部材断面と接合部の軽やかさ、がこの浄土堂の命なのだと重源は考えました。と思います。夕暮れの茜の光を堂内に、いかに、隅々まで、そしてやわらかくまわすか。圧倒的な神秘的に。その茜の光をイメージしながら架構を重源は考えました。と思います。
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雨が小降りになり堂内が明るくなってきました。背面の西側からの光が、磨かれた松の床に反射し堂内全体が茜色に染まってきました。
by y-hikage | 2010-10-03 12:03 | 国宝建造物 | Comments(0)
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