東京會舘。比較的古い建築。いったい誰が設計したのか興味があるところ。外観を眺めてもこれといった特徴は感じられません。
東京會舘に近寄ってみます。整理された意匠は好感がもてますが印象が薄く知らないと通り過ぎてしまいそうです。設計は誰だろう・・・?。あっ!もしかしたら谷口吉郎かもしれないと瞬間的に閃きました。(後で調べてみましが、やはり谷口吉郎の設計でした。谷口吉郎の作品紹介は後日!).
井上ひさしさんの言葉。「むずかしいことをやさしく」。僕はこの言葉を頼りに建築を20年間やってきたように思います。「家」を考えるときに、その「家」をとりまく環境は複雑です。その複雑な事情(それは一人一人によって様々です)をかかえながら、時には明るく、時にはあっさりと、時には繊細で、時には深く・・・・。それらをわかりやすいかたちで表現する力が必要なのだと、井上ひさしさんに接して、思い、考え、それを、建築の思考の背骨にしてきたように思います。
「木の上の軍隊」はポスターまでできあがっておりましたが、上演されずに井上ひさしさんは天国に行ってしましました。井上さんがいなくなった穴の大きさははかりしれません。しかし世界の片隅で、せめて井上ひさしさんの意思のひとかけらだけでも、引き継いで行けたらと思いました。
有名な人も無名な人も後半の演奏と歌に酔いしれ、井上ひさしさんを、それぞれの「胸の映写機」で井上さんとのを思い出を心の中に写していました。カタカタ、カタカタ、カタカタ、カタカタ