最後に屋上に上がります。日影さんの頭の中は「村野藤吾の建築」でいっぱいです。話しかけても聞こえない様子。
茶室の露地を中庭から見下ろします。50mm角のピンコロ石を敷き詰めただけの庭をくりぬき、露地にかすかな光を与えています。
屋上に上がると、エントランスホールのトップライトを見ることができます。
エントランスホールに戻りトップライトを見てみます。作野旦平のガラスモザイク。四季を表現。
千代田生命ビルの屋上から中庭の池を見下ろします。1階の数奇屋の屋根が見えます。
屋上から別館を見下ろします。1966年6月に完成した千代田生命本社ビル。当時、東京の田舎町に建てられたモダンな建築。この屋上から見える風景を建築当時にさかのぼり想像します。昨日「森下町の家」で食事会に招かれました。その席の雑談で、ご主人が「40年前の自由が丘の駅前は舗装もされず土のままの道路で、雨の日はぬかるみ歩くのが大変でした。お店もほとんど無かった」とのこと。おそらく中目黒周辺も同じような風景だったと思いました。築後ちょうど44年。この建物だけが変わらず時間を刻んでいました。村野藤吾作:千代田生命本社ビルの空間構成の項終了です。次回の連載は「吉村順三」です。その準備中です。